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第106回全国高等学校野球選手権大会

【2024夏の甲子園】93年ぶりの夏8強を目指す大社は早実と対戦/大会11日目の見どころ

 

早実の2年生エース・中村心大は鶴岡東戦で10回完封、殊勲のサヨナラヒットと、投打に存在感を示している


 7日に開幕した第106回全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)。大会11日目は3回戦4試合が行われる予定。

■第1試合 智弁学園(奈良) - 小松大谷(石川)
 智弁学園の注目はエースの田近楓雅。今大会は2試合に先発して防御率1点台、与四死球はわずかに1と非常に安定した投球が光る。センバツ王者・健大高崎との試合では10奪三振1失点の好投を見せた。昨夏は3回戦で敗退した智弁学園が3年ぶりのベスト8入りを果たすためにも、この試合もエースの熱投に期待したい。

 小松大谷は石川大会決勝で今春4強の星稜、甲子園初戦で明豊、2戦目で大阪桐蔭と全国区の強豪相手に3連勝中。勢いだけではない確かな実力をこの夏存分に発揮している。エース・西川大智は奪三振数こそ少ないが、打たせて取るピッチングで大阪桐蔭相手にマダックスを達成。田西称、東野達ら打撃好調の野手陣がバックを盛り立てベスト8入りを目指す。

■第2試合 京都国際(京都) - 西日本短大付(福岡)
 京都国際は主将の藤本陽毅を中心に、金本祐伍や沢田遥斗ら打線が好調。この試合も安打を重ねて得点に結びつけていきたい。投手陣もエース・中崎琉生、2年生西村一毅がそれぞれ1完投ずつで大崩れはない。ベスト4入りを果たした2021年以来の準々決勝進出なるか注目。

 西日本短大付は自慢の強打を甲子園でも発揮している。その中心は2年生スタメンの山下航輝、井上音でともに今大会の打率は5割を超える。この試合もここまで好投を続けてきたエース・村上太一を援護し、全国制覇を果たした1992年以来のベスト8入りを目指す。

■第3試合 神村学園(鹿児島) - 岡山学芸館(岡山)
 神村学園は今大会2試合ともに逆転での勝利。ビハインドの終盤でも冷静さを保ち、チーム全体の勝利への意識が高い。中心はここまで2完投の今村拓未で、打者としても2試合連続タイムリーを放つなど勝負強い。

 岡山学芸館は今大会2試合を終えていまだ無失点。沖田幸大と丹羽知則の投手2枚看板が甲子園でも躍動している。守備もここまで無失策で来ており、堅守からリズムを作って得点を守り抜く野球をこの試合でも展開していき、同校史上初の3回戦突破を狙う。

■第4試合 早稲田実(西東京) - 大社(島根)
 早稲田実は9年ぶりの夏8強入りを目指す戦い。2年生エース・中村心大は鶴岡東戦で10回完封、殊勲のサヨナラヒットを放っており、投打に存在感を示している。注目は好打者・宇野真仁朗の後ろを打つ高崎亘弘で、今大会の打率5割超えと非常に好調。この試合も快音を響かせて相手投手にプレッシャーを与えたい。

 大社はこの試合もロースコアの展開で粘り込み、小技と相手のミスを見逃さない隙のなさで93年ぶりの準々決勝進出なるか。キーマンはここまで2試合を一人で投げ抜いてきたエース左腕・馬庭優太。強力打線を誇る早稲田実を封じこめ、勢いに乗るチームに勝利を呼び込みたい。

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