ホークスにはその時代、その時代に、例えばサファテ(デニス・サファテ)だったり、森さん(森唯斗、現DeNA)だったり、オスナ(ロベルト・オスナ)だったり、9回は「もう、この人しかいない」っていう絶対的な存在がいましたよね。僕も100人が100人に「9回は尾形だ！」と言ってもらえるようなクローザーを目指すのが、条件の一つかなと。

　あとは、何試合投げても崩れない“気迫”。試合を見た人が家とか学校で「あの尾形のピッチング、ヤバくね!?」って話題にするような。最終的には160キロをバンバン投げて、そこから曲げたり落としたり。球の質を上げて、印象に残るピッチングをするのが、鉄腕の証しじゃないかなと思います。

『週刊ベースボール』2024年8月19&26日合併号(2024年8月7日発売)より

写真=BBM