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<Vへの秘密兵器>セデーニョ、宮崎竜成、山中稜真…勝利に導くニューパワー【パ・リーグ編】

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シーズン開幕へオープン戦で牙を研ぐ12球団。頂点に立つためチーム力を高める中で、新たな戦力の見極めも重要な時期だ。ルーキーや新助っ人に移籍選手、さらには一軍実績こそない新鋭と、チームに勢いを与える新戦力の台頭は欠かせない。期待の新星は、この男たちだ。
※情報は3月16日時点、年齢は2025年の満年齢

ソフトバンク・前田純 マウンドで貫くマイペース



 先発ローテーションに入るだけでは終わらない。左腕が求めるのは確かな結果だ。支配下昇格を果たした昨季は、二軍で最多勝。一軍では初登板初先発にして初勝利を手にした。沖縄出身の「マイペース」さが、マウンドでは強みとなる。走者を出しても動じず、粘り強く。今春の実戦ではいまだ無失点で開幕先発ローテが現実味を帯びるも、「気負わずにいきます」。2ケタ勝利に向け、自分を崩さない。

ロッテ・宮崎竜成 前に出る積極的なプレー


宮崎竜成[ロッテ/内野手/25歳]


 ドラフト2位ルーキーの評価が高まっている。3月9日のソフトバンクとのオープン戦(ZOZOマリン)に七番・二塁で先発出場すると、1点差に詰め寄った6回一死一、二塁の場面で一時逆転となる2点適時二塁打を右翼へ放って場内を沸かせた。前日の同カードでも代打で中前適時打を放っており、「自分の持ち味である積極性を出そうと思った」と、2試合連続の打点で勝負強さをアピール。正二塁手・藤岡裕大、ベテラン・中村奨吾との競争に勝つ必要があるが、前に出てくる積極性は今のチームに必要。開幕スタメン、あるかもしれない。

楽天・小森航大郎 試合終盤の“切り札”


小森航大郎[楽天/内野手/22歳]


 ヤクルトへFA移籍した茂木栄五郎の人的補償で加入した昨季のイースタン盗塁王。今春は代走を中心に実戦13試合に出場して6盗塁を決め、3月5日のオリックスとのオープン戦(京セラドーム)では一、三塁の場面からホームスチールを成功させた。昨季はリーグ2位のチーム90盗塁も、代走の切り札は不在。確実に点を取りに行く勝負どころでの“代走の切り札”として輝きを放つ。

オリックス・山中稜真 鋭い打球で打線に刺激


山中稜真[オリックス/捕手/25歳]


 打線に元気がないチーム状況はドラ4ルーキーにとっては好機だ。捕手登録ながら主に外野に就くのはバットに寄せられる期待の高さゆえ。今春キャンプはB組スタートも、2月中の実戦8試合で15打数9安打の打率.600と猛アピール。「誰かと比べるより、自分ができることを精いっぱいやる」と準備を欠かさず、打席内で示す果敢な姿勢を貫き、鋭い打球を放ってオープン戦は一軍に帯同中だ。2ストライク後は粘りも見せる男が、打線に新風を吹き込む。

西武・セデーニョ 得点力不足を解消する存在



 打席で存在感が漂っている。今季、オリックスから移籍した背番号40は、四番としてポイントゲッターの役割を担う。昨季は98試合出場で15本塁打をマーク。本人は「試合数が増えれば年間成績はもっと良くなる」と語るが、常時出場すれば20本塁打以上は可能だ。得点力不足が課題だったチームにとって救世主となり得る。ただ、下半身のコンディション不良で3月16日に離脱。チーム浮上に欠かせない存在だけに軽傷を祈りたいところだ。

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