秋のドラフト戦線に向け、年間を通して地道なスカウティング活動を続けているスカウト陣。2026年の各球団スカウト布陣をチェックしながら、今年の補強ポイントを探っていく。 ※表内の主な担当選手のポジションはドラフト当時 ソフトバンク・目先の勝利と長期的な視点
昨季の体制から嘉数駿氏が加入し、13人での活動となる。昨秋の支配下のドラフト指名選手では、高卒の指名はなく、大学・社会人と即戦力を意識したもの。一軍クラスの高齢化が進んでいることが原因だ。一方、育成では高校生、大学の準硬式野球部の選手など伸びしろを重視した指名を引き続きしている。育成1年目ながら
川口冬弥が一軍登板など、掘り出し物もいる。目の前の勝利だけでなく、長期的な視点で選手を補強していく。
【2026補強ポイント】高齢化進む外野手の即戦力を中心に 今季も引き続き、野手の高齢化にともなう世代交代が課題だ。昨季のドラフトで野手2人ともに長打が魅力の内野手を獲得した。外野のレギュラー格は今季29歳の年齢を迎える
柳町達が最年少。
柳田悠岐、
近藤健介がそれぞれ38歳、33歳を迎えるため、即戦力の外野手が特に補強ポイントだと言えるだろう。
■編成&スカウト一覧 氏名[担当地区]=主な担当選手 ★
永井智浩 新☆嘉数駿
□福山龍太郎[(全国)]=10[1]
今宮健太(明豊高・内)
△
作山和英[北海道・東北(全国)]=18育[2]
周東佑京(東農大オホーツク・内)
△
松本輝[関東・北信越]=24[3]
廣瀬隆太(慶大・内)
宮田善久[関東・静岡]=23[2]
大津亮介(日本製鉄鹿島・投)
福元淳史[関東]=21[1]
井上朋也(花咲徳栄高・内)
稲嶺誉[関西]=24[1]
前田悠伍(大阪桐蔭高・投)
大本将吾[中国・四国]=25育[6]川口冬弥(四国IL/徳島・投)
加藤領健[九州・沖縄]=26[2]
稲川竜汰(九州共立大・投)
古澤勝吾[東海など]=24[2]
岩井俊介(名城大・投)
〇
山本省吾[(海外のドラフト対象選手、全国)]=15[2]
栗原陵矢(春江工高・捕)
◎
小川一夫[(BCリーグ他独立リーグなど)]
★=球団統括副本部長 兼 編成育成本部長兼スカウト部部長、☆=編成育成本部副本部長、□=編成育成本部長補佐 兼 スカウト部アマスカウトチーフ、△=スカウト部アマスカウトチーフ補佐、〇=スカウト部スカウティングスーパーバイザー、◎=球団統括本部付アドバイザー 日本ハム・村田透氏が新たに加入
豊富な野球歴を誇る
村田透氏がプロスカウト兼任でアマスカウト陣に加わった。現役時代は
巨人、インディアンス(現ガーディアンズ)、
日本ハムに加え、オーストラリアやチェコ、ドイツなどでもプレー。世界を股にかけて培った知識、経験を生かして担当する近畿から有望株の発掘に臨む。年始のスカウト会議ではクロスチェックを重視する中で早めのリストアップ、選手の意向に寄り添ったスカウティングを心掛けることを確認した。
【2026補強ポイント】将来性を見据え高卒ドライチも視野に スケール感がある
菰田陽生(山梨学院高)が1位候補だろう。昨年は野手中心のドラフト。野手陣の補強ポイントは今季の成長度合いによって変わってくるが、投手陣は層が厚い。その中で1位は将来性豊かな逸材が欲しいところ。打力もある菰田は二刀流としてのポテンシャルもあり、No.1評価となる可能性は十分だ。
■編成&スカウト一覧 氏名[担当地区]=主な担当選手 ★大渕隆=19[4]
万波中正(横浜高・外)
〇
白井康勝[北海道・北東北]=21[1]
伊藤大海(苫小牧駒大・投)
☆
山田正雄=13[1]
大谷翔平(花巻東高・投)
山本一徳[関東]=23[1]
矢澤宏太(日体大・投&外)
高橋憲幸[南東北・北関東]=24[2]
進藤勇也(上武大・捕)
坂本晃一[関東・甲信越]=24[1]
細野晴希(東洋大・投)
伊藤剛[関東]=26[3]
大塚瑠晏(東海大・内)
荻田圭[東海・北陸]
(新)村田透[近畿]
加藤竜人[中国・四国・近畿]=20[1]
河野竜生(JFE西日本・投)
石本努[九州]=25[1]
柴田獅子(福岡大大濠高・投)
★=CBO補佐 兼 スカウト部長、〇=アマスカウトグループ長、☆=アマスカウト顧問 オリックス・強固な変わらぬ布陣で
2025年からメンバーも担当地区も変更はない。
牧田勝吾編成副部長、
山口和男グループ長の下、全9人体制の強固な布陣で26年も独自路線のスカウティング活動を行う。
宮城大弥、
山下舜平大と高卒投手の逸材を発掘した
縞田拓弥氏が担当した九州の剛腕・
藤川敦也を25年秋のドラフトで1位指名。スケール感のある素材型投手指名は球団の伝統となりつつある。他地区スカウトのイチオシ選手も満遍なく指名し、バランスの取れた補強も特徴だ。
【2026補強ポイント】野手の即戦力補強で選手層アップへ 高校生投手中心の指名となった昨秋のドラフトを受けて、2026年は即戦力に狙いを定めた補強となる可能性は高い。外野のレギュラー陣は30代が中心で、捕手の
若月健矢と
森友哉も今年31歳。次世代を担う期待の若手はいるものの、外野、捕手ともに即戦力を獲得できれば選手層は厚みを増す。手薄な左のリリーフ候補も即戦力で獲得したいところだ。
■編成&スカウト一覧 氏名[担当地区]=主な担当選手 ★牧田勝吾[全国]=10[2]
比嘉幹貴(日立製作所・投)
☆山口和男[全国]=17[4]
山本由伸(都城高・投)
小松聖[東北]=23[2]
内藤鵬(日本航空石川高・内)
下山真二[近畿]=26[2]
森陽樹(大阪桐蔭高・投)
早川大輔[中国・四国]=22[4]
渡部遼人(慶大・外)
縞田拓弥[九州]=26[1]藤川敦也(延岡学園高・投)
岡崎大輔[関東]=23[1]
曽谷龍平(白鴎大・投)
小林敦[東海・関東]=25[2]
寺西成騎(日体大・投)
佐野如一[関東・北海道]=25[4]
山中稜真(三菱重工East・捕)
★=編成副部長、☆=グループ長 楽天・元プロの目で原石発掘
昨年も担当地区の変更などがあったが、今年も
岩見雅紀の退団、昨季限りで引退した
弓削隼人、
小孫竜二のスカウト就任などにより布陣は大きく変わる模様(全陣容は未発表のため表は昨年のもの)。若いスカウトが増えているが、元プロだからこその視点も大事にしているようで、2026年ドラフトで一本釣りした藤原聡大の担当は21年に現役を引退しスカウトに転身した
足立祐一だ。また近年は実績に限らず反骨心のある選手の指名も多くなっている。
【2026補強ポイント】次代を担う先発右腕とリリーフ左腕が課題 チームに欠かせないリリーフ左腕と剛球右腕は課題のひとつ。特にブルペンではワンポイントから大きく成長を遂げた
鈴木翔天が勝ちパターンの一角を担えるまでになったが、そこに続く左腕は不足したままとなっている。また、入団時の
田中将大(現巨人)のような真っすぐで押す右腕の調査も進め、先発陣に厚みを持たせたいところだ。
■編成&スカウト一覧 氏名[担当地区]=主な担当選手 ★
後関昌彦=14[1]
松井裕樹(桐光学園高・投)
☆
愛敬尚史=19[1]
辰己涼介(立命大・外)
◎
沖原佳典=25[1]
宗山塁(明大・内)
近藤弘樹[北海道・東北]=26[4]
大栄利哉(学法石川高・捕)
部坂俊之[関東]=24[1]
古謝樹(桐蔭横浜大・投)
井上純[関東]=26[2]
伊藤樹(早大・投)
益田大介[東海]=24[7]
大内誠弥(日本ウェルネス宮城高・投)
足立祐一[関西]=26[1]
藤原聡大(花園大・投)
岩見雅紀[中国・四国]=25[2]
徳山一翔(環太平洋大・投)
大久保勝也[九州・沖縄]=23[3]
渡辺翔太(九産大・投)
★=スカウト部顧問、☆=部長 兼 育成グループマネージャー、◎=アマスカウトグループマネージャー ※1月18日時点で未発表 西武・原石を積極的にスカウト
水澤英樹アマチュアスカウトチーフ補佐が国際・育成コーディネーターに転身して、スカウトは昨年より1人減の10人体制となった。その他、昨年から担当地区の変更はない。各スカウトが確かな目を持って選手を見極めて、チームの将来を担う選手をチェックする。昨秋の育成ドラフトで7人を指名したが、育成選手は1年前より5人多い総勢35人になった。「育成のライオンズ」をさらに推し進めているが、潜在能力を秘めた原石を積極的にスカウティングする。
【2026補強ポイント】“黄金時代”再来へ 状況に合った選手を指名 得点能力不足が解消されずに3年連続Bクラスに終わった昨年。攻撃力増へ昨秋のドラフトでは支配下指名6人中、4人が野手だった。そのときの状況に合った補強を続けるのがチーム力増へは不可欠だ。常に優勝争いに絡む“黄金時代”の再来へ――。まずは「エース」「打の主軸」を務める能力を備えるドラフト候補をチェックしていく。
■編成&スカウト一覧 氏名[担当地区]=主な担当選手 ★前田俊郎=15[1]
高橋光成(前橋育英高・投)
齊藤誠人[北海道・東北]=26[4]
堀越啓太(東北福祉大・投)
竹下潤[関東]=23[1]
蛭間拓哉(早大・外)
十亀剣[関東]=24[1]
武内夏暉(国学院大・投)
阿部真宏[関東]=26[1]
小島大河(明大・捕)
鈴木敬洋[独立リーグ・信越]=22育[2]
滝澤夏央(関根学園高・内)
安達俊也[東海・北陸]=25[1]
齋藤大翔(金沢高・内)
後藤光貴[近畿]=25[2]
渡部聖弥(大商大・外)
上本達之[中国・四国]=26[6]
川田悠慎(四国銀行・外)
岳野竜也[九州・沖縄]=22[1]
隅田知一郎(西日本工大・投)
★=アマチュアスカウトチーフ ロッテ・地区担当スカウトは7人に
昨年との変化は担当地区を持つ専任スカウトが8人から7人になったこと。減ったのは「九州・関東地区担当」で、代わりに福岡県出身の
福澤洋一氏が「関東・独立リーグ担当」から「関東・九州担当」へ変更となった。過去3年の1巡目指名の入札を振り返ると、
ロッテの場合はシンプルに「競合覚悟で、その時点でのNo.1選手に挑戦」という傾向が見える。昨年は
石垣元気、一昨年は
西川史礁と2年連続で抽選に勝ち、運の良さも見せた。
【2026補強ポイント】8年後の新球場の主役となる選手を狙う 今季のシーズン中の戦いぶりを注視し、その中でも足りない部分やさらに強化したい点を中心にドラフト指名を考えていくことになる。2030年にファーム施設の君津市への移転が予定されており、さらに34年には新しい一軍本拠地球場の開業を目指している。新しい舞台の主役となる世代の選手たちを今後は指名していくはずだ。
■編成&スカウト一覧 氏名[担当地区]=主な担当選手 ★
松本尚樹 ◎
榎康弘 柳沼強[北海道・東北]=20[1]
佐々木朗希(大船渡高・投)
中川隆治[関東・甲信越]=21[1]
鈴木昭汰(法大・投)
菅野剛士[関東]=26[2]
毛利海大(明大・投)
田中良平[東海・北陸]=25[2]
宮崎竜成(ヤマハ・内)
三家和真[関西]=22[1]
松川虎生(市和歌山商高・捕)
黒木純司[中国・四国]=21[2]
中森俊介(明石商高・投)
福澤洋一[九州・関東]=25[1]西川史礁(青学大・外)
★=球団本部長、◎=アマスカウトグループディレクター