週刊ベースボールONLINE

ペナントレース熱戦FOCUS 2026

【新人王レース】ソフトバンク・前田悠伍がパで独走態勢 セは工藤泰成、竹丸和幸、浦田俊輔の三つ巴

 

セは工藤、竹丸、浦田の三つ巴



 ペナントレースが佳境に差し掛かるとともに、新人王を巡る争いも大詰めを迎えている。ハイレベルな三つ巴の戦いが繰り広げられているのがセ・リーグだ。

 シーズン序盤に好スタートを切ったのは巨人のドライチ、竹丸和幸だった。社会人No.1左腕の評価に違わず、球団史上初の新人開幕戦先発勝利から5戦4勝。瞬く間に先発陣に欠かせぬ存在となった。その後は打ち込まれる試合も増え、「リフレッシュ」での登録抹消を挟んではいるものの、9月4日の広島戦(マツダ広島)では約1カ月ぶりとなる9勝目をマークして2ケタの大台に王手。新人での2ケタ勝利の価値は大きく、一定の票が集まることは間違いない。

“投”の竹丸に対し“打”は同じく巨人の浦田俊輔が存在感を示している。昨季を60打席ジャストで終えて迎えた大卒2年目は、故障で出遅れた吉川尚輝に代わって二塁で開幕スタメンに抜擢されると、その座をガッチリとキープ。6月上旬からは一番に固定されリーグ7位の打率.277、同トップの35盗塁を記録している。盗塁王のタイトルに加えて少しでも打率3割に近づくことができれば、栄誉が一気に現実的なものになる。

 巨人の2人に割って入るのが阪神の工藤泰成だ。独立リーグから育成ドラフトで入団した剛腕は2年目の今季、開幕から9試合連続無失点を記録するなど、優勝争いをリードするチームで勝ち継投に加わってブルペンを支えている。7月11日のヤクルト戦(甲子園)では最速163キロをマーク。さらに8月中旬からは岩崎優ドリスを抑え新クローザーとして最終回のマウンドを任されて、9月3日のヤクルト戦(神宮)で9セーブ目を挙げた。リーグ連覇の胴上げ投手となれば、記者投票に与える影響は特大だろう。

 ほかにもDeNAの新人・宮下朝陽、育成から一気にレギュラー格へ駆け上がった広島・名原典彦が奮闘を続け、中日では2年目の吉田聖弥が勝ちパターンの一角を担っているが、レースに加わるには成績的に物足りない。やはり前出の三者に絞れたと言っていいだろう。

■セ・リーグ/主な新人王候補
工藤泰成(阪神)
竹丸和幸(巨人)
浦田俊輔(巨人)
宮下朝陽(DeNA)
吉田聖弥(中日)
名原典彦(広島)

パは前田悠伍が大きくリード



 混戦が続くセに対し、パ・リーグはソフトバンクの前田悠伍が頭一つ、いや二つ抜け出したと言える。

 シーズン序盤は先が見えなかった。いきなりクローザーに抜擢された西武のドラフト2位・岩城颯空が6月までに18セーブを重ね、新人王争いをリードしたかに見えたが、徐々に打ち込まれて6月下旬に登録抹消。レースからは大きく後退した。代わって浮上したのが同じく西武の高卒2年目右腕、篠原響。重要な場面を任されながら、ここまでリーグ3位の26ホールドをマークしている。

 打者では新人王に絡むほどの存在はいないものの、有資格者の中で目立っている1人が西武のドライチ新人である小島大河。古賀悠斗との併用ながら「打てる捕手」として9本塁打を放ち、パンチ力のあるところを見せている。今季の西武躍進の理由の一つに、こうした“新戦力”の存在があることは確かだろう。

 それでもパの新人王は前田にほぼ当確ランプが灯ったと言っていい。今季初登板は5月にずれ込んだものの、同10日のロッテ戦(みずほPayPay)での初勝利から破竹の11連勝。直近の先発となった9月4日の西武戦(みずほPayPay)は4回途中2失点で降板を余儀なくされたが、それでも規定投球回未達とはいえ防御率は1.95と1点台を保っている。「負けなし」のインパクトは大きく、貯金11はリーグ3連覇を目指すチームにあって貢献度も特大。MVP争いにも加わる勢いだ。

 セ・パともに各球団、残り20試合前後となる中で、新人王資格者たちの最後のアピールからも目が離せない。

■パ・リーグ/主な新人王候補
前田悠伍(ソフトバンク)
鈴木豪太(ソフトバンク)
篠原響(西武)
岩城颯空(西武)
小島大河(西武)
山中稜真(オリックス)

■新人王の主な資格
★海外プロ野球リーグに参加経験なし
★支配下登録されてから5年以内
★投手/前年まで一軍登板30イニング以内
★打者/前年まで一軍60打席以内

写真=BBM ※成績・情報は9月6日時点

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング