
阪急時代の西本監督。悲願の日本一はついにつかめなかった
水原監督のかけ
いよいよ今週末から日本シリーズが始まる。この原稿の締め切り時点では、どの球団が出場するかは決まっていないが、どこが出るにせよ、これぞ日本シリーズという素晴らしい戦いを見せてもらいたい。
そこで今回は日本シリーズをテーマに話を進めていきたい。私は東映で1回(1962年)、
巨人で2回(76、77年)の計3回、日本シリーズを戦っている。強く思い出に残っているのは日本一に輝いた東映のときだ。巨人での2回はどちらも阪急にやられて日本一を逃している。悔しい思い出しかない。
62年の東映は
水原茂監督が就任して2年目、私にとってはプロ4年目のシーズンにあたる。前年も最後まで南海と優勝を争っていたが、惜しくも敗れて2位。もし優勝していれば巨人との“西銀座シリーズ”となっていた。今ほどではないが、昔のパ・リーグの球団、選手たちは、もし優勝して日本シリーズを戦うならば巨人と戦いたいと強く思っていたと思う。何と言っても他球団と比べて注目度が違うからだ。
その62年、わが東映は開幕から首位を走り、7月終了時点で2位に15ゲーム差をつける独走状態。終盤に南海の追い上げがあったが、悲願の初優勝を決めた。一方、セ・リーグを制したのは巨人ではなく
阪神だった。
小山正明、
村山実の両エースが力投してのVだった。
東映対阪神の日本シリーズは甲子園球場で始まった。初戦から延長戦に入る熱戦となったが・・・
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