
経験豊富な岡田彰布監督。後半戦の采配に注目だ[写真=桜井ひとし]
選手への気遣いは不要
今回は岡田彰布監督率いる
阪神について述べよう。序盤戦は首位を快走し、このまま独走か、2位の
DeNAがどこまで迫れるかという状況だったが、今や
広島、
巨人を含めた混戦となってきた。原稿の締め切り時点では首位に立ってはいるものの、本誌が発売されるころにはどうなっているか分からない。
だが、慌てる必要はない。岡田監督もシーズンを通して好不調の波があることは百も承知だし、そのまま独走できるとも思っていなかっただろう。序盤戦があまりにうまく行き過ぎただけだ。どの道、勝負は8月以降と考えていたはずだから、そこでしっかりと戦える準備を整えておくことだ。そのあたりは百戦錬磨の監督、十分に分かっているだろう。
阪神の持ち味は言うまでもなく投手力だ。開幕投手を務めた
青柳晃洋、また経験値の高い
西勇輝の2人が本調子ではない中、防御率は12球団トップ。打たれたら打ち返すというよりも、投手は無駄な失点を抑えて少ないチャンスをものにして勝っていくのがベースにあると思う。
投手起用を見ていると無理をさせず、先を考えて起用しているのが分かる。投げさせるときは投げさせ、休むときは休ませる。野球は投手力がより重要であることをよく理解しているし、どこまで投手コーチに任せているのかは分からないが、その起用法は的確だと感じる。
問題は打線だ。もともと投高打低のチーム。序盤戦はその打線が好調で投打のバランスが良く、だからこそ首位を快走できた。混戦になってきたのは、その打線の状態が落ちてきたからだ。勝っているときは投打のバランスが良く、負けているときは悪くなるものだが、打線が落ち込めば投手陣に負担がかかり、負けが込んでしまうのだ。
あえて選手名を挙げるなら・・・
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