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石田雄太の閃球眼

石田雄太コラム「自分と向き合う言葉に変換しマインドを受け継いでいく」

 

昨冬にイチローが指導を行った富士高と新宿高が5月に練習試合を行った。今後も野球の普及活動をともに行う話が出るなど、想いを一つにしている[写真=石田雄太]


 5月28日、神奈川県の綾瀬スポーツ公園野球場で興味深い試合が行われた。静岡の富士高校対東京の新宿高校――昨年の冬、イチローが指導のために訪れた二つの高校が、交流を目的に練習試合をしたのである。イチローの指導を受けた直後、富士高の稲木恵介監督が新宿高の田久保裕之監督に「ぜひ一度、練習試合をしましょう」と連絡を入れて、この試合が実現したのだという。陽射しの強い日曜の午後、ネット裏の座席に陣取って富士高と新宿高の戦いを観た。

 この春、東京大会の初戦でコールド負けを喫し、甲子園出場はまだ夢にもならない新宿高は、それでも1年生が大量に入部し、チームに活気があった。左右の1年生ピッチャー2人がエース争いに加わり、イチローへ遠慮なく立て続けの質問を浴びせかけていた綿貫拓己も積極的なスイングでコースに逆らわないうまいバッティングを披露して、ヒットを放つ。田久保監督は最新の指導法を絶えずアップデートしながら、新たな取り組みに挑戦しているのだという。

 一方、この春の東部地区予選で3試合に勝って東部代表の座をつかんだ富士高は・・・

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石田雄太の閃球眼

石田雄太の閃球眼

ベースボールライター。1964年生まれ。名古屋市立菊里高等学校、青山学院大卒。NHKディレクターを経て独立。フリーランスの野球記者として綴った著書に『イチロー・インタビューズ激闘の軌跡2000-2019』『大谷翔平 野球翔年』『平成野球30年の30人』などがある。

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