週刊ベースボールONLINE

石田雄太の閃球眼

石田雄太コラム「ことごとく対照的だった2人のスーパースター」

 

見た目や性格、プレースタイルと好対照だったイチロー[写真右]と松井秀喜[左]が、今年9月にともに東京ドームのグラウンドに立つ[写真=Getty Images]


細身の体とデカい体 ガキ大将と学級委員


 イチローと松井秀喜。

 ヒットとホームラン。全国的には無名の高校生と甲子園のスターで、ドラフト4位とドラフト1位。オリックス巨人、マリナーズとヤンキース。繊細な言動と大らかな対応、細身の体とデカい体……イチローにあるものは松井になく、松井にあるものはイチローにない。いつも尖っているクラスのガキ大将がイチローなら、何事にも動じずにクラスをまとめる学級委員が松井だ。

 見た目ももちろん、性格や人当たり、集団の中で果たす役割、物事に対する考え方、プレースタイルまで、ことごとく対照的に見える。イチローを好きな日本人にとって、松井は物足りないかもしれないし、松井を好きな日本人にとっては、イチローが鼻につくだろう。それでも、その両者を合わせたら日本人をすべてカバーするのではないかと思うほど、野球界を越えた2人の影響力は大きい。

 今から22年前、2002年のオフのことだ。日本シリーズで・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

石田雄太の閃球眼

石田雄太の閃球眼

ベースボールライター。1964年生まれ。名古屋市立菊里高等学校、青山学院大卒。NHKディレクターを経て独立。フリーランスの野球記者として綴った著書に『イチロー・インタビューズ激闘の軌跡2000-2019』『大谷翔平 野球翔年』『平成野球30年の30人』などがある。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング