
日米で違いのある投手へのあこがれ。マウンドへの興味と意欲は、その後に育つ投手のタイプにも反映されているのかもしれない[写真=Getty Images]
環境、野球観の違い 日米で異なるタイプ
最近、旧知の一家がアメリカから日本へ転居してきた。野球が好きな小学5年生は、さっそく日本で野球チームに入った。アメリカではシーズンごとに違うスポーツをするのが普通で、野球チームは冬の間は活動しない。だから1年中、野球ができるのが楽しみだと彼はアメリカにいるときからずっと言っていた。そして日本のチームに入って約2カ月、彼が突然、こんな不満をぶつけてきた。
「なぜみんな僕にピッチャーをやらせようとするんだ、ピッチャーなんかやりたくないのに……」
よくよく話を聞くと、つまり彼は野球がうま過ぎて「ピッチャーをやらなきゃ、もったいないよ」と言われているらしい。いや、それは彼への思いやりではなく、監督、コーチ、チームメートは、投げろ、投げてくれというオーラをバンバン出してくるのだとか……つまりは、彼が投げたほうがチームが勝てるからなのだろう。それほど彼の能力は抜きん出ていた。しかし・・・
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