週刊ベースボールONLINE

石田雄太の閃球眼

石田雄太コラム「わずかな行数ではできない本質を捉えた解釈」

  0

SNSの普及により、あらゆる人が自身の考えや情報を発信できるようになった一方で問われるのが“本質”を捉えた解釈か否かだ[写真=Getty Images]


時代に取り残されず仕事をしていく難しさ


 大学時代、文豪mini7というワープロを買った。それまではペンで紙に書いていた日記やエッセイを、明朝体で画面に入力してそれを印刷する……そんなことがうれしくて、かなりの時間、ワープロの前にかぶりついていた。

 仕事を始めてからも、しばらくは同じワープロで原稿を書いていた。今で言うなら電子レンジくらいの大きさ&重さのワープロなのに“mini”を名乗っていたのが笑える。デカ過ぎて出張先に持っていけず、だからといって原稿用紙に向かうと1行目が書き出せず困ったことを覚えている。

 この仕事、自分では同業者との比較ができないため、仕事の進め方がほかの書き手と同じなのか、違うのか、よく分からない。以前、先輩の書き手が原稿用紙に向かって万年筆で原稿を書いているのを目の当たりにしたとき、「イマドキ、万年筆で手書きなんて先輩くらいですよ」と軽口をたたいたら、その先輩、本気で「えっ、そうなのか?」と驚いていた。もしかしたら自分のスタイルも・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

この記事はいかがでしたか?

石田雄太の閃球眼

石田雄太の閃球眼

ベースボールライター。1964年生まれ。名古屋市立菊里高等学校、青山学院大卒。NHKディレクターを経て独立。フリーランスの野球記者として綴った著書に『イチロー・インタビューズ激闘の軌跡2000-2019』『大谷翔平 野球翔年』『平成野球30年の30人』などがある。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング