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石田雄太の閃球眼

石田雄太コラム「“ファンのために”と謳うのであれば」

 

“GIANTS”の胸文字が角張った文字にとなり、背ネームはなし。新たなユニフォームを身にまとって挑んだ巨人長嶋茂雄監督1年目の1975年は、最下位に沈んだ[写真=BBM]


背ネームなしに角文字の胸マーク


 もう半世紀にもなるのか。

 今から50年前の1975年は、ジャイアンツの球団史上、ただ一度だけ、最下位に沈んだシーズンだった。現役を引退した長嶋茂雄が監督となった1年目、『クリーン・ベースボール』を掲げた長嶋監督はユニフォームを一新、胸の“GIANTS”は伝統の花文字から角張った文字になった。サンフランシスコ・ジャイアンツが今でも採用している字体である。

 そんな新鮮味あふれるユニフォームを身にまとった75年の長嶋巨人だったが、苦しい船出を強いられた。そもそも73年にV9を成し遂げたものの、最終戦でタイガースをうっちゃっての逆転優勝、74年はドラゴンズに敗れV10を逃して常勝に暗雲が漂い始めていた。さらに選手・長嶋を失い、さしたる補強もしないまま臨んだ1年目の長嶋巨人が勝ちを重ねられるはずはなかった。ON砲がO砲の一門だけになったと思いきや、その王貞治はオープン戦の走塁中、一本足打法の命綱とも言える左ふくらはぎを痛めて、開幕スタメンから外れる。飛車角落ちで戦った4月の長嶋巨人は4勝10敗3分とつまずき、そのままぶっちぎりの最下位をひた走ることになってしまった。

 昭和のジャイアンツ好きにとっては・・・

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石田雄太の閃球眼

石田雄太の閃球眼

ベースボールライター。1964年生まれ。名古屋市立菊里高等学校、青山学院大卒。NHKディレクターを経て独立。フリーランスの野球記者として綴った著書に『イチロー・インタビューズ激闘の軌跡2000-2019』『大谷翔平 野球翔年』『平成野球30年の30人』などがある。

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