週刊ベースボールONLINE

石田雄太の閃球眼

石田雄太コラム「気概が溢れ出る言葉 周囲の眼と自らの胸の内」

  0

海を渡り、メジャーを舞台に腕を振るオリオールズ・菅野智之。歩んできた道と、これから進む先に、右腕の気概がにじむ[写真=Getty Images]


“背負う”の言葉がこれほど似合う投手


 メジャー初勝利を挙げた菅野智之は試合後、こうコメントした。

「もちろん、特別なことではありますけど、1勝するのを目標に、僕は来ていないので……」

 1勝が目標ではない――。

 菅野の気概が溢れ出た言葉を聞いて、彼はやっぱり何かを背負っているんだなと感じてしまった。菅野に「そんなこと、言わないでくださいよ」と怒られてしまうかもしれないが、でも、そう感じてしまったのだから仕方がない。彼自身が望むと望まざるとに関わらず“背負う”ことがこれほど似合うピッチャーはそういるものではない。エースとしてジャイアンツを背負い続けてきた菅野に、以前、“背負う”ことについてぶつけてみたら、彼はこう言っていた。

「いや、べつに背負うのが好きなわけじゃないんです。だから・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

この記事はいかがでしたか?

石田雄太の閃球眼

石田雄太の閃球眼

ベースボールライター。1964年生まれ。名古屋市立菊里高等学校、青山学院大卒。NHKディレクターを経て独立。フリーランスの野球記者として綴った著書に『イチロー・インタビューズ激闘の軌跡2000-2019』『大谷翔平 野球翔年』『平成野球30年の30人』などがある。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング