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石田雄太の閃球眼

石田雄太コラム「本当に『長嶋茂雄賞』を創設するのなら」

 

長嶋茂雄賞』の創設を仮定し、昨年の成績で受賞者を考えれば……。20本塁打未満の近藤健介[ソフトバンク=写真右]でいいのか、打率.250未満の村上宗隆[ヤクルト=写真左]でいいのかと議論されるであろう


ハイレベルかつ厳格な沢村賞の選考基準7項目


 日本球界に『長嶋茂雄賞』を創設すべきではないか、という声をあちこちで耳にする。長嶋さんが野球界で築いた功績を次世代に語り継ぐためにその名を残す――その発想にもちろん異論はない。

 MLBにはすでにピッチャーへの『サイ・ヤング賞』(1956年に創設)や、バッターから選出される『ハンク・アーロン賞』(99年創設)、ポストシーズンの活躍が対象となる『ベーブ・ルース賞』(49年創設)など、その功績を讃えるために往年の選手の名前がついた賞がいくつも存在している。

 NPBで野球人の名前を冠する賞は『沢村(沢村栄治)賞』と『正力松太郎賞』のみ。MLBの『サイ・ヤング賞』と『沢村賞』はともにピッチャーに贈られる賞であることから並べて考える向きもあるようだが、その趣旨はまったく異なっている。サイ・ヤング賞がそのシーズンの中でもっとも優れたピッチャーを選ぶ相対的評価の賞であるのに対し、沢村賞はそのシーズン、沢村栄治に近づいたピッチャーはいたのかという絶対的評価に基づいて選ぶ賞である。

 だから沢村賞は、かつての沢村栄治がそうだったように・・・

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石田雄太の閃球眼

石田雄太の閃球眼

ベースボールライター。1964年生まれ。名古屋市立菊里高等学校、青山学院大卒。NHKディレクターを経て独立。フリーランスの野球記者として綴った著書に『イチロー・インタビューズ激闘の軌跡2000-2019』『大谷翔平 野球翔年』『平成野球30年の30人』などがある。

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