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石田雄太の閃球眼

石田雄太コラム「海を渡るジャイアンツ 四番打者のつぶやき」

 

2023WBCでは決勝のアメリカ戦で、村上とともにソロ本塁打を放った岡本。今季はメジャーの同じ試合でそろってホームランを打つ姿が見られるかもしれない[写真=Getty Images]


四番に求められるのは流れを変える1本


 野球における4番目のバッターを「よんばん」でなく「よばん」と呼ぶようになったのはいつからだろう。後楽園球場に響いた務台鶴さんの「四番、サード、長嶋」のアナウンスがその発祥だと聞くが、これまでジャイアンツの四番は96人のバッターが務めてきた。1936年の永沢富士雄から昨年の岸田行倫まで――うち、もっとも多く四番を務めたのは1658試合の川上哲治、次が1460試合の長嶋茂雄、その次が1231試合の王貞治で、原辰徳が1066試合で続く。ここまでが1000試合以上でジャイアンツの四番を務めたバッターで、5位は阿部慎之助でも松井秀喜でもなく、938試合の岡本和真なのである。

 岡本はこのオフ、ポスティングシステムでトロント・ブルージェイズと4年総額6000万ドルの契約を交わし、今シーズンからMLBでプレーすることになった。つまりジャイアンツの四番として5人目の1000試合を超えることは当面、なくなった。その岡本が初めてジャイアンツの四番を打ったのは2018年、22歳のときのことだ。岡本はその試合でいきなりホームランを放つ。

「ジャイアンツというより、プロで四番を打つのはすごいことだと思っていましたから、ジャイアンツで初めて四番を任されたときはホワイトボードに自分の名前が書いてあるのを見つけて、『これで打てんかったら恥ずかしいぞ、プレッシャーに負けたとか言われるのはイヤだから、今日は絶対に打ってやろう』と思っていました。四番に求められるのは流れを変える、ここぞの1本だと思います」

 そのシーズンの岡本はそのまま四番に座り続け・・・

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石田雄太の閃球眼

石田雄太の閃球眼

ベースボールライター。1964年生まれ。名古屋市立菊里高等学校、青山学院大卒。NHKディレクターを経て独立。フリーランスの野球記者として綴った著書に『イチロー・インタビューズ激闘の軌跡2000-2019』『大谷翔平 野球翔年』『平成野球30年の30人』などがある。

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