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石田雄太の閃球眼

石田雄太コラム「野球と横浜高校に覚悟と情熱を注いだ名将」

 

野球以外にも“横浜高校のエース”にふさわしい要素を備えていたと称賛した松坂とは、強固な師弟関係があった[写真=BBM]


威風堂々とした怪物・松坂のオーラ


 まさか3週続けて『渡辺監督』の言葉を綴ることになるなんて思ってもみなかった。そもそもは横浜高校の元監督、渡辺元智さんに「横浜のエース論」を語ってもらうためにご自宅を訪ねたのは7月28日のこと。その前日は神奈川大会の決勝で、横浜は桐光学園を11対1で破って4季連続での甲子園出場を決めたばかりだった。

 約束は昼12時。横浜高校での47年の輝かしい歩みを物語る貴重な品々が溢れる玄関へ、81歳の渡辺さんは迎え出てくれた。教え子たちの写真が飾られたリビングで、孫の渡辺佳明(楽天)からプレゼントされたという腰に負担のかからないゲーミングチェアに身体を預け、渡辺さんは役員室で観ていた前日の決勝について語り始めた。

「去年のセンバツで(横浜が)優勝したときには甲子園へ観に行ってるんですよ。でも今は腰が動かないから、昨日はずっと同じ姿勢でいるのが苦痛で、落ち着いて試合を観られませんでした。それでも昨日の試合は圧巻でしたね。村田(村田浩明、現監督)の野球は成長していると思いました。織田(織田翔希)も、ここまで順調に伸びてきたのはアメとムチをうまく使った村田の手腕だと思うんです。高校時代の松坂(松坂大輔)と比べると、スピードは抜群に速い。ただ、コントロールがもう一つなんですよ。高校時代の松坂も最初はコントロールがなかったけど、どうやって努力したのか、そこがあの子の真骨頂で、いつしか抜群のコントロールを身につけた。ストレートとスライダーが外角にビタビタ決まるんです。だからコントロールは松坂のほうが断然、上です。スピードなら織田に軍配が上がりますが・・・

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石田雄太の閃球眼

石田雄太の閃球眼

ベースボールライター。1964年生まれ。名古屋市立菊里高等学校、青山学院大卒。NHKディレクターを経て独立。フリーランスの野球記者として綴った著書に『イチロー・インタビューズ激闘の軌跡2000-2019』『大谷翔平 野球翔年』『平成野球30年の30人』などがある。

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