昨年までの7年間、主な役割は代走や守備固めだった。しかし、ついに遊撃のポジションに定着し、チームに欠かすことのできない選手へと成長を遂げた。スタメンに名を連ね、常に試合に出られる喜びは大きい。 取材・構成=阿部ちはる 写真=井沢雄一郎、菅原淳、高原由佳 最優先はチームの勝利
7月29日の西武戦(楽天モバイル)でプロ8年目にして初の本拠地本塁打を放った翌日、サヨナラ打を放ってチームの勝利を演出した。村林一輝と言えば、内野ならどこでも守れるユーティリティーさと俊足で、代走や守備固めとして試合を支えるスペシャリストの印象が強い。だが今季は6月10日に2度目の一軍昇格して以降、バットでの活躍が光る。チームで今、最も勢いのある男だ。 ――7月30日の西武戦(楽天モバイル)では同点の10回にプロ初のサヨナラ打を左中間に放ち、チームメートから手荒い祝福を受けましたね。
村林 サヨナラを打ったのは初めてだったので素直にうれしかったです。
――チャンスで巡ってきた打席でした。どんな思いで打席に向かったのでしょうか。
村林 先輩方がいい形でつないでくれたので、何とか自分で勝つんだという強い気持ちを持って打席には向かいましたね。1点取れば勝ちのシチュエーションだったので「何でもいいから1点」という意識で入りました。
――今年はチャンスに強いイメージがあります。ランナーがいるときに意識していることはありますか。
村林 打席に入る前にスコアラーの方や今江(
今江敏晃)コーチ、後藤(
後藤武敏)コーチとミーティングをしているので、そこで相手投手の特徴や打席での考え方などを聞いています。もちろん緊張はしますが結果は左右できないので、その中でどういうアプローチができるかを整理して入るようにしています。
――結果はどうあれ、自分ができることをやると割り切っている?
村林 もちろん結果を求めてやってはいますが・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン