1年目から堂々としたマウンドさばきを見せていた右腕は、今季も緊迫した場面だろうが貫録十分。課題の制球に気をつけながらも、目いっぱい力を込めて渾身の1球を投げ込む。バットが空を斬るさまは圧巻だ。 取材・構成=菅原梨恵 写真=湯浅芳昭、BBM 
投手/2年目
ゾーンは間違えない
プロ初登板の先頭打者満塁被弾に、3日後の12球団ルーキー最速初勝利。インパクト抜群のスタートを飾りながらも、津森宥紀の1年目は一軍登板14試合で終わった。今季に懸ける思いは、マウンドに上がるときの自身の気持ち同様に強い。 ――ルーキーイヤーに引き続き開幕一軍入りを果たし、ここまでチームの戦力になっています。津森投手の中で昨季との違いを感じる部分はありますか。
津森 ストレートの、特に制球力という部分ですかね。昨季は荒れていたことも多かったんですけど、今季はキレもあってまとまっている感じがします。
――制球力という部分では、昨季も「プロで勝負していく上で大事になってくる」という話をしていました。
津森 僕の場合、課題の一つですからね(苦笑)。でも、昨季に比べたら全然マシかなと。フォアボールも少なく来られていますし。投げる上でコントロールできている感覚があるんですよね。しっかり(ゾーンに)投げ込めているなと思います。
――昨季、一軍では14試合に登板。16回1/3を投げてフォアボールは17個でした。
津森 フォアボールに関しては、周りからいつも言われていました。なので、自分でも気になってはいました。
――投げっぷりの良さが津森投手の魅力です。ただ、勢い良く、力強いボールを投げ込むのと同時に細かいコントロールを求めるのは、難しいことではないかと思うのですが。
津森 そうですね。だから、僕の場合、細かいコントロールはないんですけど(笑)。だいたい“このあたり”という感じで投げ込んでいます。
――ストライクゾーンはどのようにとらえているのでしょうか。
津森 僕の場合はだいたい4分割です。高低、内外で考えています。なので、最低限、そこだけは間違いないようにしたい。あとは腕を振って思いっ切り投げ込むって感じですかね。
―― 課題の制球力を少しでも改善すべく、今季を迎えるにあたってはどのようなことに取り組んできましたか。
津森 コースを間違えないように、春季キャンプのブルペンでは同じコースに3球続けて投げ込むという練習をやってきました。やっぱりコントロールに自信がないので、結構バラつきがありましたけど……(苦笑)。それでも・・・
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