
「野村さんは結果論を言わないキャッチャーだった」と佐藤氏
おいしいホルモンの食べ方
この前、野村(
野村克也)さんのおでんの話をしたから、もう少し南海時代の食べ物の話をしようか。
大先輩の2人、皆川(
皆川睦雄)さんがステーキ派で、杉浦(
杉浦忠)さんは焼き肉派というのは言ったよね。派閥というと大げさだけど、2人を慕う中堅、若手選手がそれぞれ別にいて、俺は年が離れていたこともあって、どっちからもかわいがってもらっていて、よく誘ってもらった。
食事をしながらの話も違ってね。皆川さんは、爪は爪切りじゃなく、やすりを使って削ったほうがいいとか、登板日は腹持ちのいい餅を食べたほうがいいとか、野球にかかわる話がほとんどだったけど、杉浦さんは、野球の話はしなかったな。
あとね、杉浦さんたちと焼き肉に行くと、全部、肉で野菜がないんだよね。「先輩、野菜は食わなくていいんですか」と聞くと、中堅どころの人から「あほ、焼き肉屋でハッパ食ってどうするんだ」って(笑)。
ホルモンのうまい食べ方もあのとき聞いた。1枚ずつは焼かないんだ。そのまま、まとめてドンと山盛りに網に乗せて、蒸し焼きみたいにする。しばらくして下と上を混ぜたりしてね。秘訣は焼き過ぎないことだった。うまかったね。口に入れたらトロトロになってくる。
でさ、焼き肉話のオチじゃないけど、それで、南海2年目に痛風になった(笑)。今考えればそうだよね。最初はビールとレバ刺しで、あとはひたすら肉を食っていたんだから。俺がもう少し賢かったら、そこでは先輩に気を使ったとしても、そのあと別のところで野菜を食べりゃよかったんだけど、しなかったな。
そのあと、うちのオヤジから寮に電話があって・・・
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