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綱島理友のサブカルノート

ベースボール百科 優勝チームだけの特権 チャンピオン・ユニフォーム

 

イラスト=イワヰマサタカ


 日本シリーズでは敗れたが、パ・リーグで優勝を果たしたオリックス・バファローズが、本拠地開幕6ゲームでチャンピオン・ユニフォームを着用する。デザインはホーム用ユニフォームをベースにチームロゴ、背番号、背ネームの色が金色の特別仕様。イベントの正式名称は「Bs本拠地開幕シリーズ2022 supported by FWD生命」である。

 チャンピオン・ユニフォームの採用は日本球界では初の試みだが、MLBではずいぶん前から恒例となっている。ただしあちらでは、あくまでワールド・シリーズの勝者が着用するもので、グレードが高い。

 最初に採用したのは2005年のボストン・レッドソックスだ。前年、04年のポストシーズンで、レッドソックスは球史に残る戦いを展開した。レギュラーシーズンはアメリカン・リーグ東地区2位で終わったが、ワイルドカードで勝ち上がり、地区シリーズで対戦したのがアナハイム・エンゼルス。3連勝で下してリーグ優勝決定シリーズに進出した。次の相手はシーズン中、首位の座を奪えなかったニューヨーク・ヤンキース。前年のリーグ優勝決定シリーズでも対戦したが第7戦まで行く接戦の末に敗れていた。この年もいきなり3連敗。ところがそのあと4連勝して逆転。MLB史上初の3連敗から4連勝でワールド・シリーズに駒を進めた。そしてセントルイス・カージナルスを相手に負けなしの4連勝でワールド・シリーズ・チャンピンに輝いた。リーグ優勝決定シリーズからワールド・シリーズまで破竹のポストシーズン8連勝。これもMLB史上初。さらにレッドソックスにとっては1918年以来のワールド・シリーズ・チャンピオンで、ベーブ・ルースをヤンキースにトレードして以来言われ続けてきた、いわゆる「バンビーノの呪い」が解けた勝利でもあった。

 MLBのチャンピオン・チームは開幕戦で、前年の優勝を祝うセレモニーを行う。チャンピオン・リングの授与式とチャンピオン・フラッグの掲揚だ。04年のポストシーズンの劇的な勝ち方。さらに長年悩まされた呪いも解けた。05年の開幕での祝勝セレモニーは特別な祝い方をしたかった。そこで胸マークと背番号の輪郭にゴールドを入れたチャンピオン・ユニフォームがセレモニー用に制作された。ただし、このときはセレモニーのみの着用で、試合では従来のユニフォームに着替えている。

 試合でのユニフォーム着用は06年に優勝し、07年の開幕でセレモニーを行ったセントルイス・カージナルスから。恒例になってから採用しなかったワールド・シリーズ・チャンピオンは、松井秀喜が活躍した09年の優勝で、10年のニューヨーク・ヤンキースのみ。このチームだけは背ネームを使わなかったり、いつも独自の道を行く。(文=綱島理友)
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プロ野球意匠学研究家・綱島理友氏によるユニフォーム解説をチェック。

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