読者からの質問にプロフェッショナルが答える「ベースボールゼミナール」。今回は内野守備編。回答者は現役時代、巧みな二塁守備で鳴らした、元巨人の篠塚和典氏だ。 Q.以前にテレビ番組で篠塚さんが高校時代、入院中に天井へボールを投げる練習をして送球のコントロールを磨いたとお話していました。練習のポイントや効果を教えてください。(北海道・匿名希望・16歳) 
篠塚氏の正確な送球の土台は高校時代の入院中に形づくられた
A.肋膜炎での入院におけるケガの功名。コントロール良く投げる腕の振りが体に染みついた 私自身の昔話を少しさせてください。高校2年生のときに夏の甲子園で優勝することができたのですが、その直後に肺に水がたまる肋膜炎になってしまいました。けっこうな量の水がたまってしまっていたようで、投薬治療による入院が必要ということで、結局2カ月以上も入院することになってしまいました。秋の茨城国体に出場したいというのがあったので、出ることができなくなってかなり落胆しましたが、「無理をしたら野球ができなくなる」と病院の先生に言われ、受け入れるしかありませんでした。
そういうわけで入院してから1週間くらいは野球のことは考えずに、ただベッドの上で寝ているだけで過ごしていたのですが、さすがに10日もすれば「じっとしていても仕方がない」となる。いつの間にか家族が病室に持ってきていたボールを握り、壁にぶつけてゴロを捕るわけにもいかないので、ベッドに寝転がったままボールを天井に向かって投げ始めたんです・・・
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