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柳町達コラム

柳町達コラム 第5回 7月 技術面での成長「『これでやっていこう』という一つのきっかけにはなりました」

 

 このコラムは、ソフトバンク柳町達選手が月ごとに振り返る形で、自身の技術面、精神面それぞれにおいて“どんな変化=成長があったのか”を、具体的にポイントになった試合も挙げながら書いていく、『2023年シーズンの軌跡』です。試合に臨む中で、どういう意識、どういう考えを持ってやっているのか。「そのとき、そのときの自分の頭の中、胸の内を、いいことも悪いことも書いていけたらなと思っています」(柳町)

練習でトップの位置を修正。最初の試合、最初の打席で結果につながったのは良かったです


 自分のことを話す前に、まずチームとして、7月はかなり苦しい1カ月になりました。実に54年ぶりという12連敗もあって、月間成績は7勝15敗。特に連敗中というのは重苦しさというか、何をやってもうまくいかない、そんな雰囲気はすごくありましたね。

 ここまで負けが込んだのは、僕自身、プロに入ってから初めての経験。それこそ、12連敗は7月7日の楽天戦(楽天モバイル)から始まったんですけど、その少し前、6月の終わりから7月に入ってすぐは連勝が続いていたんですよね(5連勝)。勝っていたのに、なんで……って思いましたし、急に負け出したんで不思議な感じもありつつ。やっぱりちょっとしたことで、というか、ほんのわずかな差で、こんなにも勝てなくなるんだなっていうのは感じましたね。

 12連敗中には遠征先の千葉で、選手だけで決起集会も行われました。そこでは「連敗が続いているけど、本当にやるべきことをやるしかない。とにかく前を向いて明るく、自分のやるべきことをやろう」という話をしました。先輩方がそうやって言ってくださって、実際のところでも、負けていても明るく、本当にやるべきことをきっちりやる。負けているからこそ、それでも自分のやり続ける方向性だけは見失わないことが大事なんだなということを感じました。

 その中で、僕個人としても7月は、チーム同様に、結構苦しい1カ月だったと言っていいですね。6月からの流れを断ち切ることができず、7月も続いてしまった、という感じです。単純に成績がまだまだだったっていうのもそうですし、その中で(試合に)出たり出なかったりということが続いていたので、そういうメンタル的なところもキツかったなと思います。

 まあ、メンタル的なところの話は次回することにして、技術的なところでは特に7月の序盤、(ヒットが)1本出たとしても、次の1本が出ないとか、そういう感じの打席が多かったなと思います。ただ、自分的にはオールスター休みが明けてから、ちょっといい感じでとらえられるようになってきたなという印象はありました。

後半戦へ、新しい形


 一旦リセットをして、休みあとに2日間の練習があったんですけど、そこでいろいろとやってみようと思って取り組みました。具体的なところでは、トップの位置を少し高かったところから、今は下げ気味にしているんです。それが結構いい感じで。これまではトップの位置が下がり過ぎていたからこそ、意識的に上げていた。高いほうが今までの経験上も良かったんです。でも、今回は長谷川(長谷川勇也、打撃)コーチに「ちょっと下げてみたら」と助言をもらって。そこで、下げてみたという感じですかね。

≪トップの位置の修正≫

 下げてからはすごく、ラインに乗るというか、水平にバットが出るようになったかなというのは思っています。これまでは、たたきつけるような、斜め下に(バットが)落ちていく感じ。それが横に出せるようになったことで、しっかりと前に飛ばせるようになったのもそうですし、バッティング練習とかでも当たってからの打球がちょっと力強くなった。今までは思いっ切り振ってはいるけれど力が伝わってない感じだったので、その部分では変化があって、しっかり(力が)伝わるようになってきたな、とは感じています。

 オールスター休みあとの2日間の練習で取り組んで、やっぱり変えた最初のほうは違和感もありました。でも、試合で試してみて、確かそれで1打席目でしっかり打てた。リーグ戦再開後の最初の試合、7月22日のロッテ戦(ZOZOマリン)です。この試合はベンチスタートで代打での出場だったんですが、そこで僕の持ち味である左中間にライナー(二塁打)。打球がきれいに飛んでいったので、すごくいい感覚で打てた打席だったなと思います。

 8回の先頭打者。澤村拓一投手の真ん中高めの真っすぐを、きれいにコンタクトできました。澤村投手というところでは、しっかり速い球を狙って。あとは、(トップの位置を)変えたばかりだったので、どうなるのかなというところも、自分の中にはありました。特に速い球に対しての反応は気になっていたんです。その中で速い球をしっかりとらえられたので、「これでやっていこう」という一つのきっかけにはなりましたね。

 それから、バットを構えたときの手の位置とかはもう、自然なところに今は構えられているので、特に意識はしていません。それよりも、どちらかと言えば今は、体の使い方だったりというところを意識してやっています。

【Point】
7月22日/ロッテ戦(ZOZOマリン)代打/8回無死走者なし


PROFILE
やなぎまち・たつる●1997年4月20日生まれ。茨城県出身。180cm79kg。右投左打。慶應義塾高-慶大-ソフトバンク20[5]=4年目。2023年打撃成績/80試合、57安打、0本塁打、25打点、1盗塁、打率.274(8月20日現在)。
柳町達の成長“月誌” 4年目の到達点

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着実に歩むレギュラーへの道。その過程で生まれるさまざまな“思い”をソフトバンク・柳町達がリアルに語る!

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