
今回は拙著『弱い者らが夕暮れて、さらに弱い者たたきよる』[ブックマン社]第四章のサイドストーリーです
今年の8月15日、オッチャンと一緒にマツダスタジアムで
広島対
阪神を観戦している。
オッチャン――私が東大阪に住む少年だった1970年代、今にも倒れそうな裏の木造アパートに住んでいた熱狂的阪神ファンのおじいちゃん。
ほぼ全裸で路地をウロウロしたり、しゃべる言葉もアワアワと不明瞭。私たちは侮蔑と親しみを込めて「アホのオッチャン」と呼んでいた。
ただこのオッチャン、なぜか阪神についてだけは異常に詳しく、はっきりとしゃべることが出来た。
そんなオッチャンと私が、なぜか令和の今、野球観戦をしている。
「阪神、強過ぎて、オモロないわ。もっとええかげんなほうがええねん。江夏も勝手やったし、田淵もどんくさかった。あと何ちゅうても
遠井吾郎……。ああいうのが阪神なんや」
相変わらず・・・
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