パ・リーグを戦う西武の最大のストロングポイントである投手陣。近年、急速に力をつけてきたが、その裏には一体、何が隠されているのか。ライオンズ投手王国への道を追う――。 取材・文=中島大輔 写真=桜井ひとし 
6月6日のヤクルト戦で一軍初登板初先発を果たした菅井。5回2失点で負け投手となった
二軍と一軍を隔てる壁に直面している左腕
入団3年目の今季、西武二軍の首脳陣から特に高い期待を寄せられる投手が3人いる。身長191cmで“和製
ランディ・ジョンソン”の異名を取る
羽田慎之介、鋭く落ちるフォークを武器にする右腕・
黒田将矢、昨年のフェ
ニックス・リーグで日本シリーズを控える
阪神の主力相手に好投した
菅井信也。いずれも2021年のドラフトで指名された高卒投手だ。
過去2年はファームで体力アップを重点的に行い、登板間隔を1週間以上空けながら投げてきた。飛躍を期す3年目を前に、
西口文也ファーム監督は育成方針をこう示している。
「まず1年間しっかり投げることが大事になってくる。その上でコンスタントにイニング、球数を投げながら力をつけて、一軍の舞台でしっかり投げられるようになってほしい」
計画的に育てられる3人の中で唯一、“期限”つきが菅井だった。羽田がドラフト4位、黒田が同5位で指名された一方、育成3位の菅井は3年間で支配下登録されなければ今季終了後に一度自由契約になるという規定があるからだ。
支配下登録の吉報が届けられたのは6月2日、羽田が一軍デビューを飾った19日後だった。
「今後、
内海哲也(現
巨人コーチ)さんのような選手になりたい」
そう話した菅井にとって内海は・・・
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