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埼玉西武ライオンズ 投手王国への道

【西武投手王国への道】極端な得点力不足により負のサイクルに陥った投手陣「アブレイユがホールドを何個記録しているのか。異常な数字です」(豊田コーチ)

 

パ・リーグ最下位に終わったが、西武の最大のストロングポイントである投手陣。近年、急速に力をつけてきたが、その裏には一体、何が隠されているのか。ライオンズ投手王国への道を追う――。
取材・文=中島大輔 写真=兼村竜介

セーブ王の楽天則本昂大は4ホールド。それと比較するとアブレイユの11ホールドは明らかに多い


極端に援護率が低かった高橋光成


 49勝91敗3分けで勝率.350。今季の西武は開幕直後から歴史的低迷に苦しみ、5位・オリックスに14ゲーム差、優勝したソフトバンクに42ゲーム差をつけられて最下位に沈んだ。

 最たる敗因はチーム打率.212、350得点といずれも12球団最低に終わった打線だ。同トップのソフトバンクの607得点と比べると西武の貧打が浮き彫りになる。

 一方、開幕前から評価の高かった投手陣だが、単純にチーム防御率を見ると2023年の2.93(リーグ2位)から今季は3.02(リーグ4位)に下降。打線の援護がなかなか期待できない状況が続いたが、その影響は投手陣にどの程度及んだのか。

「去年も一昨年も『打てないから』という考えは削除しようと投手陣のミーティングで話してきました」

 22年から投手陣の運用を担う豊田清コーチはそう語った。だが、見えない重圧は確かにあったという。

「過去2年に比べ、今年は『先に点をやってはいけない』というプレッシャーがだいぶあったと思います」

 主力投手の援護率(9回あたりで味方が挙げた得点)を見ると、苦しい投球を強いられたのは一目瞭然だ・・・

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近年、急速に力をつけてきた西武投手陣。その裏には一体、何が隠されているのか。ライオンズ投手王国への道を追う

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