今週は今季パドレスでプレーして10月に現役引退を表明したマーティン・マルドナード捕手を紹介する。1986年8月16日、プエルトリコのナグアボ出身。地元の高校から2004年のドラフトでエンゼルスに27巡目で指名され入団。07年1月に解雇されブリュワーズと契約。11年9月3日のアストロズ戦でデビューした。17年にエンゼルスへ復帰した後、アストロズ、ロイヤルズ、カブス、再びアストロズ、ホワイトソックス、そして今季はパドレスに在籍した。
メジャー通算15年間で1230試合に出場。731安打、119本塁打、384打点、打率.203。ポストシーズンでは通算65試合で30安打、3本塁打、13打点、打率.169。アストロズ在籍時に19年、21年、22年とワールド・シリーズに出場。22年にフィリーズを破って優勝した。エンゼルス在籍時の17年にはリーグ最多の29盗塁阻止でゴールドグラブ賞。13年と23年にWBCプエルトリコ代表。183cm、104kg。右投右打。
WBCにはプエルトリコ代表で
10月中旬、自身のインスタグラムに「ベースボールへ。あなたと恋に落ちたのは4歳のときでした。34年間、捕手道具を身に着けてきたこと、15年の間、最高峰のレベルでプレーできたことを誇りに思う。そしていま、マスクやプロテクターを外す時が来た。正式に引退する」と綴った。
今年1月にパドレスとマイナー契約。開幕メジャーベンチ入りを果たした。だが7月末に戦力外となってその後FA。8月末にパドレスとマイナー契約を結ぶも、メジャー昇格はならなかった。最後の試合は7月30日に本拠地で行われたメッツ戦。九番・捕手でフル出場し4打数2安打だった。
ダルビッシュ有、アダム、
ロベルト・スアレスのリレーで5対0と完封勝ちを収めた。結局、今季のメジャーでの成績は64試合の出場で打率.204、4本塁打、12打点だった。
マルドナードといえば大谷がエンゼルスに移籍してきたときの正捕手で、メジャーの公式戦で大谷の球を初めて受けた。大谷は18年4月1日のアスレチックス戦がメジャー初登板。6回3安打、3失点で勝利投手になったが、その試合でマルドナードはマスクを被っていた。大谷が6月に右肘痛で登板できなくなるまで8試合で捕手を務め、43回1/3で防御率3.12。7月にマルドナードはアストロズにトレードされた。また、今季はパドレスでダルビッシュの登板した5試合でバッテリーを組み、23回2/3で防御率6.46だった。
通算打率.203と打力は貧弱だったが、それでもメジャーで15年もプレーできたのは、捕手としての守備力が優れていたから。強肩であるのはもちろん、フレーミングも優れ、投手からの信頼感は高かった。
メジャーからの引退は発表したが、現役を退くわけではない。来年3月に予定されているWBCにプエルトリコ代表で出場することを目指している。そして将来はメジャーで監督がしたいという夢を抱いている。
取材・構成=樋口浩一 写真=Getty Images