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山本祐大コラム

山本祐大コラム 第1回 一年間戦い抜く覚悟「最後まで戦い抜くことが自分の中で一番大事だと感じたので今年の目標はそこにつきます」

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 今シーズンの選手コラムを担当する横浜DeNAベイスターズの山本祐大です。ここでは隔週で、そのときの自分の調子や考えていること、野球に関することからそれ以外のことまでを伝えていければと思っています。シーズンが終わるまでの約7カ月間、よろしくお願いします。

 このコラムのタイトルですが、自分がキャッチャーというポジションをやる上で大事にしている『花よりも花を咲かせる土となれ』という言葉にしました。これは高校時代、当時の指導者の方がチーム全員に向けて話してくれたものです(後日調べてみたところ、星稜高で松井秀喜さんを指導された山下智茂さんの言葉のようですね)が、自分にはより深く刺さりました。この言葉の意味の取り方は、人それぞれでしょう。フォア・ザ・チームに徹する、しっかりと土台を固めるなど、さまざまな解釈があると思います。しかし、自分には「花」がピッチャーを、「土」がキャッチャーを指しているように感じました。野球はピッチャーがボールを投げないことには始まらないスポーツです。そのピッチャーが大輪の花を咲かせるためには、土台となるキャッチャーがしっかりしていなければいけない。そう考えて、常日ごろからプレーをしています。今シーズンもピッチャーを支えられるように頑張っていきます。

数字の目標を立てない理由


 3月28日、ついにシーズンが開幕しました。この時期というのは、もちろんワクワクする気持ちもありますが、どちらかというと不安のほうが大きいものです。どの選手、どのチームもスタートダッシュを決めることができれば越したことはありませんが、今年1年がどんなシーズンになるのかは、やってみなければ分かりません。今年はオープン戦では順調に来ていましたが、それはあくまでオープン戦でのこと。シーズンが始まれば雰囲気はガラッと変わりますし、相手の状態も変化します。もちろん、オープン戦でできたことはシーズンを通して一定のパフォーマンスを見せられる感覚もあります。ただ、相手もシーズンに入れば変わってくるので、自分だけの話ではありません。オープン戦で良かったことには自信を持ちながら、シーズンでは新たな気持ちで挑んでいきたいと思います。

 チームは昨年、26年ぶりに日本一になりましたが、それについてはあまり意識することもなく、例年通りにシーズンを迎えました。ただ、全員のモチベーションがすごく高いことは肌で感じています。昨年、日本シリーズを制したとはいえ、リーグ3位だったことは全員が忘れていませんし、今年は絶対にリーグ優勝をしようという熱を感じています。プレーの面ではやるべきことが明確というか、「このプレーをしてはダメ、こういうプレーをしないといけないよね」というのが、例年よりもハッキリしているし、話し合いの中でも多く出てきているので、良い方向に向かっていると感じています。キャンプからここまでの時間ですべてが固まるわけではありませんが・・・

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山本祐大の捕手論 花よりも花を咲かせる土となれ

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DeNA・山本祐大がそのときの自分の調子や考えていること、野球に関することからそれ以外のことまでをつづる隔週コラム

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