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綱島理友のプロ野球ユニフォーム物語

プロ野球ユニフォーム物語 第4話「読売ジャイアンツ編 Vol.2」

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イラスト=イワヰマサタカ


 読売ジャイアンツが長年使用してきた「GIANTS」の花文字。初めてユニフォームの胸マークとして採用されたのは、戦前の1935年にさかのぼる。この年、その前身の大日本東京野球倶楽部が武者修行のため米国へ遠征した。2月14日に横浜港をたち、米国各地を転戦。ジャイアンツというニックネームは、チームが米国に到着する直前に決まった。先に米国入りしたビジネスマネジャーの鈴木惣太郎と、世話役のフランク・オドールの2人が、現地の「大日本東京野球倶楽部では名前が長くて分かりにくい」という声を受け、米国の流儀に合わせ「東京ジャイアンツ」と命名したのである。

 しかし「GIANTS」の胸マークの付いたユニフォームを使用するようになるのは帰国後だった。7月16日に横浜港に戻ってきた選手たちは、数日後、新橋の旅館に集められ、新しい真っ白なユニフォームを手渡された。胸に「GIANTS」の花文字マークが付いているだけで、帽子にもマークはなく、唯一の装飾はストッキングの赤と紺の縞くらい。極めてシンプルなデザインだった。

 9月6日の青森を皮切りに国内遠征が始まった。米国における第1号のプロ球団は19世紀の1868年・・・

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職業野球として日本のプロ野球が創設された戦前の時代から、プロ野球で使用されたユニフォームすべてを網羅した図鑑が完成するような連載

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