150キロ超のストレートを投げ込む大器として期待を受けながら、プロでは通算16勝に終わった。引退後は球界から一線を引き、ビジネスマンとしてのキャリアを積み上げてきた。 取材・文・写真=尾辻剛 
現在、抱えている3つの大きな仕事は、いずれも責任が伴う職種だ。苦労も経験しながら、一歩一歩、前へ進んでいる
“三刀流”で忙しい日々
大きな夢に向かって突き進んでいる。元
楽天、
ヤクルト投手の
一場靖弘は現在、2つの会社で代表取締役社長を務める。2023年に「株式会社ZENB HOLDINGS」のグループ会社である「株式会社ほけんのぜんぶ」に入社。当初は
メインの業務だった保険の営業に加え、ほかのグループ会社にも携わるようになった。野球アカデミーの運営、独立リーグ「山梨ファイアーウィンズ」の球団経営と“三刀流”で忙しい日々を送る。
「やることは多いんですけど、ありがたいことに、フレックスタイム制でやらせてもらっています。自分でうまく調整しながらやっているつもりです。経営には携わって間もないので、どこまで決めていいか葛藤している部分があります。サポートしてもらいながら勉強中でもあります」
桐生第一高では
正田樹(元
日本ハムほか)の1学年後輩で、2年夏の甲子園で全国制覇を経験。明大では4年生だった04年春に8勝を挙げて完全優勝に貢献し、全日本大学野球選手権では
広島経大戦で完全試合を達成した。大学ナンバーワン投手と注目されたが、栄養費問題が発覚。8月に野球部を退部し、内定していた
巨人入団は白紙となった。世間から激しいバッシングを受け、誤った報道もあり騒動はエスカレート。マスコミに追いかけ回され、練習すらできない日々が続き「人間不信になりました」と振り返る。
満身創痍の状態
そんな中、NPBに新規参入が決まった楽天に自由獲得枠での入団が決定。ただ、半年近く練習ができていなかったため、05年1月の新人合同自主トレの際には「フォームが分からなくなっていました」と明かす。1年目は・・・
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