仕事の軸には「頼られる人間になりたい」がある。グラウンドを離れ、新たな業界に足を踏み入れ、実直な性格で、顧客からの信頼を得ている。 取材・文・写真=尾辻剛 
生命保険を勧めるにあたり、さまざまな勉強を重ね、顧客との信頼関係を築いてきた[写真=尾辻剛]
わずか2年で戦力外
20年前の甲子園での苦い経験は無駄ではなかった。元
広島投手の
塚田晃平は、困ったときに頼れる存在として日々、奮闘している。選手を引退後は、ソニー生命保険に就職。現在は千葉県の柏支社第7営業所に勤務し、ライフプランナーとして人々の生活をサポートしている。
「広島を戦力外になったとき、野球界から必要とされていない現実を突きつけられました。でも、今の仕事では僕を必要としてくれる方々がいます。コロナ禍など苦しい時期に、違う仕事はどうなんだろうと考えたこともあります。そのとき、どんな仕事をするかというより、どういう生き方をしたいのか、仕事を通してどういう人間になりたいかを考えたんです。“頼られる人間になりたい”という思いが軸として出てきました。保険業は、それが実現できるんです」
192cmの大型右腕は、早実の2年生だった2006年の春のセンバツ甲子園に出場。関西高との2回戦は引き分け再試合となった一戦で先発を担い、2回無失点に抑えてベスト8進出に貢献した。同年夏の甲子園にも出場。鶴崎工高との1回戦で9回に登板したが、2者連続でストレートの四球を与えて降板した。進撃を続けたチームは1学年上のエース・
斎藤佑樹(元
日本ハム)がフル回転して悲願の初優勝。歓喜に沸く中、大会を通してわずか8球しか投げられなかった塚田には、悔しさしか残らなかった。
3年生エースとなった07年夏は西東京大会3回戦敗退。「早実の歴史をもう少し良くできたはずの1年。常勝チームにできず、後悔しています」と振り返る。進学した早大では・・・
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