甲子園1試合3本塁打。84年の清原和博(PL学園)に並ぶ、今でも色あせない大記録である。 今年も暑い夏を迎え、その気温と呼応するように平田良介の打棒も上昇している。 8年前の夏、球史に名を残した2005年8月18日の準々決勝、東北高(宮城)との一戦を中心に、懐かしき大阪桐蔭時代を振り返ってもらった。 取材・構成=富田 庸 写真=井田新輔、BBM 巨人戦の2本塁打が
反撃へのノロシに 故障で苦しんだ時期もあったが、ようやく「天才」の本領発揮の時期がやってきたか。ペナントレースで3位争いを繰り広げるドラゴンズ。その中で平田良介の存在感が日増しに高まってきている。もう、あの夏がピークだとは言わせない。 ▲打席で一度反り返ってからバットを突き出すこのポーズは当時、高校生の間でも流行した
――交流戦を終えてからの活躍ぶりは目覚ましいものがあります。それまで調子が上がらなかった原因は?
平田 開幕スタメンを外れて、気持ちが乗ってこないというか……それに伴い、バッティングの調子も上がってこないという状態でしたね。
――そこから抜け出すきっかけは?
平田 知人から「自分が自分を信じなかったら、誰が信じんのや」と言われて。そこでスイッチが入りましたね。自分を信じてあげないとダメだと思ってからですね。交流戦の終わりぐらいから、自分のバッティングを取り戻せたと思います。
――今季初本塁打は交流戦明け2戦目、6月22日の巨人戦(東京ドーム)でした。しかも2本塁打。メンタル面が大きいとのことですが、技術的に変えたことはありますか。
平田 思い切って振りにいけるようになりましたね。キャンプから取り組んでいたことが...
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