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チームを勝利に導く名将の言葉力

名将の言葉に見る美学、哲学

 

それぞれ個性的な野球観を持った往年の名指揮官たちのDNAは現在の監督たちにも受け継がれているといえるだろう。それぞれの“野球哲学”がかいま見える、彼らの残した言葉を紹介する。

三原脩『私は野球を人生的スポーツだと言っている』




 人生は時に努力や根性を超えた運により左右されることがある。野球も同様だと考えた三原は、ツキを呼び込むための駆け引きを行い、弱小と呼ばれた西鉄や大洋を快進撃へ導いた。まさに“魔術”的だが、三原自身は「インチキをやっているようだ」とこの呼ばれ方を嫌った。駆け引きは、自軍、敵軍への冷静な観察眼と、合理主義の下に行われていたのだ。

水原茂『今の気持ちをすぐに言葉に表すことはできない』




 4年連続で日本一を逸し、60年はついにリーグ2位となった水原巨人。球団は川上へ監督交代を決め、さらに裏ではパ・リーグ人気のため東映監督就任へと動いていた。巨人への未練や憎しみを抱えたまま追い出されるように東映へ。だがここでも「勝負師」の才を発揮し、尾崎行雄張本勲ら若手をうまく使い62年に日本一。その瞬間胸にさまざまな思いが駆け巡ったに違いない。

鶴岡一人『グラウンドにはゼニが落ちている』




 マンガのタイトルにもなった名文句・・・

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