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V2を狙う楽天の開幕のマウンドには、今年もこの右腕が上がる。ヤンキースに移籍した田中将大が自身の後継者に指名した男・則本昂大。最強右腕の魂を受け継ぐ反骨の新エースは揺るぎなき信念を胸に、2014年も突っ走る。

取材・構成=松井進作 写真=前島進、荒川ユウジ

2年連続の開幕投手へ

――ペナントの開幕が目前に迫ってきました。気持ちもだいぶ高まってきているのではないですか。

則本 そうですね。本当にいよいよというか、いまはやってやるぞっていう気持ちですね。

――よほどのアクシデントがない限り、2年連続で開幕戦のマウンドに立つことになりそうです。

則本 オフからずっとそこを目指してやってきたので、もし今年も投げさせてもらえるなら状態をさらに上げて、ケガなく3月28日(対西武・西武ドーム)を迎えられたらなとは思っています。

――入団2年目のシーズンということで、昨年の開幕前とはやっぱり気持ちの面では違うものですか。

則本 全然違いますね。どうしても昨年はルーキーということで、常に全力でアピールしていかなきゃと思ってプレーしていたので。その点、今年は自分のペースで落ち着いて調整もやらせてもらえているので気持ちは楽ですね。

――調整に関してはキャンプから昨年の登板疲労なども考慮し、かなりスローペースでここまできていました。周囲のピッチャーがどんどん仕上がっていく中で焦りはありませんでしたか。

則本 それはなかったですね。投げ込みという投げ込みもあんまりしてこなかったんですけど、それでもこうして自分のボールがしっかり投げられていますし。僕は僕のペースでやるべきことをやっていけば何も心配いらないとは思っていました。それに今年は昨年のいろんな経験もありましたしね。

――結果的に1年間だけでしたけど、田中将大選手という素晴らしいお手本が近くにいたことも大きな刺激になっていたのでは。

則本 田中さんという存在がいたから、僕も引っぱられてあそこまでできたと思っています。本当に練習への意識の高さをはじめ、誰もが認めるナンバーワンのピッチャーを間近で見られたことは僕の大きな財産になったことは間違いないです。

――そんな田中選手から則本選手が一番学んだことはなんですか。

則本 挙げていけばいろいろありますけど、特にゲームメーク能力、要所でのギアの入れ方は本当にすごいなと思っていました。

――そのあたりが課題でもある?

則本 課題ですね。ずっと全力で投げるだけじゃなく、力の配分やバッターとの駆け引きも時には必要なんだとあらためて思いましたし…

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