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魔球スプリットのすべて

日本球界のスプリットの使い手たちに聞く 一岡竜司・田島慎二・呉昇桓

 

フォークボールと似た握りで、より速い球速で小さく落ちることから、高速版フォークとも呼ばれる『スプリット・フィンガード・ファストボール』。日本では桑田真澄が投げ始めたことで知られるようになった。ここでは、日本球界で数少ないスプリットの使い手にその極意を聞いた。

阪神・呉昇桓「タイミング、狙いを外す球」



2013年成績(韓国)4勝1敗28S0H、防御率1.74、試48
2014年成績1勝0敗2S1H、防御率3.86、試7(4月14日時点)

 ハッキリといつからとは言えませんが、韓国のサムスン時代からスプリットを投げていました。昨年あたりはずいぶんと割合も増えてきたんじゃないでしょうか。これまでは、真っすぐとスライダーを中心の組み立てで勝負してきましたが、それだとどうしても的を絞られやすくなります。配球も単調になりかねません。相手打者が打ちにいくときのタイミング、そして狙いを外すためにも有効かと考え、ブルペンで練習を重ねてきました。

 この球種は、空振りを取るだけでなく、カウントを整える場面でも、投げられればと考えています。低めに投げてゴロを打たすことができれば、1試合あたりの球数も減らすことができますからね。

 基本的には深く握れば落差が大きくなるし、浅く握ればスピードが出るのがこの球種だと思います。ブルペンでもいろいろ試行錯誤を重ねましたが、握りやすさ、つまりスムーズにリリースすることを重要視しています。今はどちらかと言えば、浅く握っていますね。まだまだ改良が必要な球種ですし、これからも研究を重ねて、自分にとって大きな武器にしていければと思います。

中日・田島慎二「ピッチングの幅が広がった」

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