躍動感あるプレーには誰もがワクワクを覚えるはず。その一方で、いぶし銀のプレーには心しびれる… … 。今回の特集はそんな要素を持った「二塁手」にフォーカスする。地味なポジションにも見えるが、守りでは脇役にもなり、主役にもなる。さまざまな状況を見ながら考えた守備位置を取り、時には華麗に舞う場所でもある、二塁手の魅力に迫っていく。 写真=BBM センターラインという言葉がある。守備の中核を成し、守りのときに重要な内外野のポジションを意味する。捕手、遊撃手、二塁手、中堅手を指すが、ここを守る選手は運動能力の高さが求められている。その中でも、二塁手は、動きが複雑。さまざまな攻撃に対し、カバーリングが遊撃手よりもはるかに多い。ゴロ処理に関してもセンター前に抜ける打球の一塁送球などは、ほかのポジションとは全く違う送球動作が必要になってくることがあり、時にはアクロバティックなスローイングをする。
また、二塁手は複雑なプレーの一つひとつを考えながらポジショニングを取り、いかにアウトを取るかを思考する場所なのでもある。さらに、盗塁を阻止し、さらにダブルプレーを取るために、走者との接触も不可避なポジション。それらをかいくぐり、いかに華麗なプレーができるか──それが二塁手の魅せどころなのだ。