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現在チーム打率はリーグ2位ながら.273と高い数字を記録している猛虎打線。首位争いを繰り広げている要因は打線の強さにあることは一目瞭然だ。特に得点はリーグ2位の206点と勝負強さを見せる。その猛虎打線の中核を担う選手たちの今年の活躍ぶりを見ていこう。※成績は5月18日現在


43試合54安打7本塁打33打点、打率.342



猛虎打線の核の核

 五番にどっしりと座る猛虎打線の核の核だ。年間最多安打記録を樹立した2010年の打撃フォームに戻し、シンプルに振り抜くことを心掛けている。その考えが功を奏し、開幕から長短織り交ぜた打撃で打点を稼いだ。特に今まで単打のイメージが強かったが、今年は五番という役割を担い長打も増えている。新加入で四番を務めるゴメスを精神的にもサポート。相手投手の傾向などを教え、打撃練習でもアドバイスを送る。自身も打撃練習で打撃投手に自ら一打席分ほど近づき、思い切り投げてもらい本番さながらの集中力を最大限に出す練習を行うなど創意工夫を凝らしている。今年で5年目を迎える助っ人は猛虎打線を引っ張り続けている。


44試合48安打2本塁打18打点、打率.298



猛虎打線をつないでいく主将

 開幕当初は背中の張りなどで本調子とは言えない状況が続いたが、彼が復調するとともに猛虎打線もさらに厚みを増した。一番・上本が機能したことで、二番・大和が生き、三番・鳥谷もしっかりとボールを見極めて打つことができる状況が生まれたことも好影響をもたらした。もともと選球眼は抜群。四、五番のゴメス、マートンの好調もあり、とにかく後ろにつなぐ意識が今まで以上に高くなり、その打撃が打線を爆発させた。静かな男が起爆剤となり打線を線としてつないでいく。


44試合40安打1本塁打15打点、打率.238



真のつなぎ役に

 昨年、二番打者に固定されながら死球骨折で離脱と中途半端なシーズンを送った。その悔しさが今季に大いに生きている。得点を挙げるために何をすればいいかを常に考え、走者を送るときには冒険せずしっかり送り、自分が生きるために強行に転じたりと試合の状況を考えながらプレーできるようになった。相手投手も気が抜けない存在になりつつある。一番とクリーンアップをつなぐ真の二番打者の存在が、チームの得点能力をさらに上げているのだ。


40試合34安打6本塁打23打点、打率.304



右の大砲となれ

 昨年は開幕四番を任され不振になるなど、プロ野球の厳しさを味わった。その経験を踏まえつつ今年は今成亮太と三塁の定位置争いを行っている。お互いに切磋琢磨し、今成にはない飛距離を持ち合わせる新井良が下位打線に座ると脅威だ。規定打席には届いていないが打率3割をキープし6本塁打、23打点。他球団よりも本塁打数が劣る猛虎打線だけに、彼のバットから繰り出される大飛球の量産こそが、後半戦の優勝争いへ向けて必要不可欠になる。


3試合3安打0本塁打1打点、打率.333




31試合38安打1本塁打12打点、打率.336



猛虎打線に必要不可欠な2人

 西岡は開幕3戦目に福留孝介と激突し負傷。代役の上本は西岡以上の活躍を見せたが、試合中に右手親指骨折で戦線を離脱した。2人とも5月中旬に練習を開始。特に上本は打撃練習ができるまでに回復し、交流戦からの復帰の可能性も出てきた。西岡は地道にリハビリを進めており、しっかり治してから後半戦からの復帰となる。両者とも猛虎打線に必要な存在。西岡が復帰すれば、新井良や今成など結果を出している打者たちもうかうかできない。裏を返せば、2人の復活が猛虎打線をさらに充実させることにもなる。
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