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「僕のシュートでいいんですか?」。インタビュールームに姿を現した山井大介の第一声がこちら。大小2種を操り、自他ともに認める“スライダー投手”。だからこそ聞きたかった。スライダーの威力を倍増させる、シュートの話を。
取材・構成=坂本匠 写真=大賀章好、BBM

 本格的にシュートを使い始めたのは2012年から。基本的に僕はスライダーピッチャーで、他球団の選手にもそういう印象があるんだと思います。ほかにはカーブ(中学生のとき、初めて覚えたボールです)とフォークですから、さすがにプロで10年もやっていると、相手バッター(右)には迷いなく踏み込まれる。これが嫌だったんですね。平松政次(元大洋)さんの“カミソリシュート”のような、際どくえぐるボールとまではいかなくても、「踏み込んだら怖いぞ」というイメージを植えつけることができたらなと。決め球ではなく、あくまでもスライダーを生かすためのボールとして必要でした。

 参考にしたのはウチの吉見(一起)です。彼はコントロールの良いピッチャーで、シュートも操っていましたから、「どうやって投げているの?」と。で、教わった握りでキャッチボールをしてみると、これがしっくりくる。実はもっと以前からシュートにはチャレンジしていて、何パターンもの握りを試してきたのですが、吉見流だけは思い浮かばなかったですね。

[Front-1]

▲縫い目に掛かっているのは人さし指の親指側側面だけ。縫い目が異なるだけで、2本の指の間隔、力の入れ具合は、基本的にはストレートと同じ



 握りを説明します。まず、ボールの縫い目が曲線を描いている方を正面に向けます。そして人さし指の親指側側面を・・・

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