菅野秀哉の名前が広まったのは昨年の春。先輩投手の故障で、エースナンバーを背負った福島県大会で3位となり、小高工高を12年ぶりの東北大会出場に導いた。180センチを超える長身で、スピンの効いた130キロ後半の直球とフォークを武器とする2年生右腕にプロのスカウトも目を光らせた。そして、夏は準決勝で聖光学院高に敗れたものの、4強入り。「来年のドラフト候補」として注目されるようになった。
巨人・
鈴木尚広の出身地である相馬市で生まれ育った。中村一中では東北大会を経験している。中学3年だった2011年、東日本大震災が発生した年だが、当時の小高工高は練習環境が整わない中、日大東北高を破るなどして4強入りを果たした。この結果に感化され、菅野は小高工高への進学を決意。就職率100パーセントも魅力だったという。
中学で投手兼遊撃手だった菅野が、高校に入学して初めて守ったポジションはショート。長距離走が苦手なため、「ピッチャーは走り込みが多い」という理由から避けたためだった。だが、キャッチボールの姿が峯岸聡監督の目に留まる。「内野じゃないでしょ!と思いました。投げた瞬間、ボールの伸びが違いました」。ヒジが柔らかく、長い腕を振り切った球は垂れないでグラブに収まった。
紅白戦で登板すると・・・
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