プロも「ノドから手が出るほどほしい」と言われる和製大砲。果たして上のステージでは、どれほどの活躍が期待できるのか。身近で見たコーチと、ネット裏から視察したスカウトがスラッガーに鋭く斬り込んだ。

堂林の恩師が認めた実力

　近年の高校野球界で、岡本と同様に甲子園を席巻し、右の和製大砲としてドラフト戦線を賑わせたのが、09年に全国制覇を遂げた堂林翔太（現広島）だ。今大会では恩師・大藤敏行氏（現中京大中京顧問）がコーチとしてチームに帯同。岡本の打撃を間近から、つぶさに観察した。



「岡本は体格が良く、大きくバットを振れるわりに柔らかいバットのスイングができる。バットにボールを乗せるのがうまくて引っ張って大きいのも打てるし、逆方向にも飛ばせて打撃に幅がある。天性の才能でしょうね」とその資質に太鼓判を押す。

　気になる木製バットへの対応にも、「パワーと当てる技術があるから、金属バットから木製バットに変わっても、違和感なく対応できている」とこちらも問題がないことを断言した。

　岡本のプロでの可能性に加え、2人の比較を聞いてみると、「堂林はどちらかというとアベレージヒッター。岡本は堂林よりも遠くに飛ばせる力を兼ね備えている。40〜50本を打てるポテンシャルもあり、日本人には稀有な長距離砲に育つ力を持っている」との答えが返ってきた。

　将来性豊かな両者が、プロのステージで共演する日もそう遠くはないかもしれない。

パワーと対応力に絶賛の声

　今回のタイ遠征には、日本から3球団のスカウトが視察に訪れた。そこで各チームの編成担当、スカウトに気になる岡本評を聞いてみた・・・