球児にとって18Uアジア選手権は、最後の真剣勝負となった。スカウトにとっても、最終評価を下す場である。
選ばれし侍ジャパン18人の位置づけに加えて、2014年における高校生の傾向を中村和久氏(元巨人チーフスカウト)に解説してもらった。 ▲9月に入って公式戦が経験できるのは、卒業後も野球を続ける3年生にとってはこの上ない財産となる
高校球児にとって「18U代表」というステージは、果てしなく大きな意味がある。「侍ジャパン」の名の下で、トップチームから女子代表まで、8カテゴリーが同じユニフォームを着て戦う責任感と誇り。全国から選ばれた18人にとっては、将来につながる貴重なキャリアとなった。
その最たる例が夏の甲子園不出場組の一人で、昨夏の甲子園優勝投手の前橋育英・
高橋光成だ。2年夏に最高潮のパフォーマンスを見せた一方、今年1月に親指付け根を骨折(バント練習)して以降は、停滞した感が否めなかった。結果、2年連続での甲子園出場を逃した一因(3回戦敗退)として挙げられたのが、絶対的な投げ込み不足。夏の段階では本調子には程遠く、球が走らなかったのが現実だった。
敗退した7月を最後に、公式戦から遠ざかるのとでは大違い。夏の甲子園で経験できなかった部分を、より緊張感のある海外遠征で穴埋めできた。昨夏がピークとだとすれば、すでに7〜8割のコンディションに戻してきている。復調を確認できたのは、各球団にとってもプラス要素ではなかったか。
一方で済美・
安樂智大は・・・
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