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今季、2年連続の3位に終わった広島。優勝争いを演じた熱狂は過ぎ去り、早くも来季へ向けて動きだしている。その中で、野村謙二郎前監督から緒方孝市新監督へ、体制の変更も行われた。継承される“赤き血潮”のこれ以上ない伝道者は、「継続」と語った路線をどのようにひた走っていくのだろうか。2015年、24年ぶりの優勝を目指す赤ヘル軍団の年またぎ特集は、新指揮官の声からスタートする。

取材・構成=菊池仁志 写真=小山真司

1点を守る野球の継続


──就任会見では、「これまでやってきた野球を継続していけば優勝できる」という言葉がありました。

緒方 監督は誰でもそうでしょうけど、まずは投手を中心とした守備面を固めていきたいということです。そこでピッチャーはバッターを抑えることだけに集中すればいいかと言えば違います。視点はそこだけに行きがちですけどね。投手も走者を本塁にかえさないためにできることはたくさんあって、フィールディング、クイック、けん制、野手を含めたサインプレー、連係プレー然りです。投手も含めた全体の守りとして1点を防ぎたい。投球以外のところでピンチを未然に防ぐとか、相手の得点機をつぶす守備というのは、ここ数年続けてやってきて、年々向上していると感じています。大切なのは練習から意識を持って取り組むことです。それを大事にしたくて、「継続」という言葉を使いました。

──対打者以外のところでもできることはたくさんあります。

緒方 一番大切なのは対バッターの戦いに勝つことかもしれないですけどね。ヒット、ホームランを打たれなければ、ランナーを出さなければ点は入らないですから。

 ただ、相手もプロですからヒットを打たれるし、プロでも四球を出すことはあります。そのときに、いかに得点を許さないかをやっていこうということです。

──1点を防ぐ守備の中心にいるのが投手ということですね。

緒方 今のウチのピッチャーを見ると、できる選手はものすごく高いレベルでそれができる。一方でできない選手との差をものすごく大きく感じます。そこで、できない選手たちが一段階でも、二段階でも上がってきてくれれば、それが全体的なディフェンス力の向上になってくるのかなと。だからそこを強調するんです。

──強調して、意識して継続していかなければいけない部分ですね。

緒方 これまでもキャンプなどで重点的に練習してきましたが、その成果はシーズンの結果に明らかに出るんですよ。逆に「できるから」と、その部分を緩めてしまったら、成果が薄まるんです。「できるからやらない」ではなくて、できることは継続してやり続けることがシーズンの戦いにつながっていくものです。

──それが、長年チームを見てきた中で得た教訓。

緒方 現役時代からチームを見てきて、僕が若いころは投手力がものすごく高かったんです。単純に力で抑えていた部分もありました。ただ、僕がレギュラーを獲るくらいの90年代半ばは、野手がものすごくそろってきた時期でしたが、投手力が少し落ち始めた時期で、Aクラスの戦いはできるけど、優勝には届きませんでした。そのころにもう少し失点を抑えることができれば優勝できたという思いが強く残っています。意識ひとつで変わっていたと思います。

──長いシーズンを戦う上では、わずかな差が大きくモノを言います。

緒方 来年であれば143試合、すべてでというわけではなく、大事な「ここぞ」というゲームで成果が出ればいいですね。そういうゲームこそ・・・

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