ルーキーイヤーから先発ローテの一角として15勝をマークし、2年目も14勝。誰もが認める存在に成長を続けているが、元指揮官の星野仙一SDは「アイツはまだまだ。3年やってこそエース」とゲキを飛ばす。誰もが認める真のエースと呼ばれるために──。若き右腕の「3年目」に懸ける思いに迫った。 明確なビジョンを描き勝負の1年に挑む
ルーキーイヤーの2013年に開幕投手を務めて15勝。2年目は大黒柱として14勝。それでも
則本昂大が自らエースと名乗ることはない。前指揮官の星野仙一SDがエースと認めるのは、「3年、期待に応えてから」と口酸っぱく言ってきたからだ。24歳の右腕は、その真価が問われる3年目を迎えようとしている。
三重中京大から2012年秋のドラフトで2位指名を受けて入団。プロ1年目で開幕投手を任され、日本一に貢献し、新人王にも輝いた。2年目は球団記録となるシーズン7完封を記録し、最多勝争いに絡んだ。最終的には最多奪三振のタイトルを獲得。順調にキャリアを積み重ね、エースと呼ぶにふさわしい成績を残している。だが、本人の心には引っかかるものがあった。
「僕は1回も完璧にローテーションを守ったことがないんですよね」
守ったことがないと言っても、中継ぎに回っただけ。大きな離脱はなかった。1年目は27試合、2年目は30試合に登板して投球回数は200イニングを超えた。それでも、「完璧」を求めている。自らエースと名乗れるようになるための条件の1つだからだ。
則本は明確なビジョンを持っている。1年間、先発ローテーションを守って結果を残し続ける。それを何年も繰り返すことを求められるのが、エースだ。故障での離脱もしてはいけない。ただ、肩とヒジは消耗品。だから球数について・・・
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