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2015ドラフト戦線最新動向

元巨人チーフスカウトが15年ドラフト候補を一挙紹介!

 

3月の社会人野球のJABA東京スポニチ大会を皮切りにアマチュア野球シーズンが開幕。同下旬からのセンバツ高校野球、そして4月に入って大学野球シーズンも本格化した。この約2カ月に及ぶドラフト戦線の“序盤”はどのような動きがあったのか。中村和久氏(元巨人チーフスカウト)が有力84選手をピックアップして、最新動向を解説していく。

東海大相模高の左腕・小笠原が“BIG3”の輪に入ってきそうな勢い


 昨年実績からも明大・上原と駒大・今永の両左腕の評価が開幕前から高かったが、両者の“入り”は大きく明暗が分かれた。上原は3月に左手人さし指を裂傷した影響による投げ込み不足で開幕を迎えたが、東大、慶大との2カードを終え調子は上向き。大きな体をうまく使えつつあり、じっくり育成後、将来のローテ入りへ期待は高まる。

明大・上原健太



 一方、今永は左肩腱板炎症で戦線離脱。5月からの復帰を目指していると言われるが、担当スカウトは“経過”を見守る必要がある。もともと「先発完投」の評価であり、どこまで元の状態に戻してくるか。1回戦を完投し、3回戦も投げ切るスタミナ。イニング数、球数、登板間隔による回復力、すべてを綿密に調査しなければならない。とはいえ、復調を印象づけられれば、投球内容はむしろ、上原よりも実戦向きであり、秋のドラフトでは人気が二分することだろう。

駒大・今永昇太



 この“大学2枚看板”に肩を並べたのが、センバツで8強入りした県岐阜商高・高橋純平だ。プロから見て、速いボールを投げる素材が少ない中、152キロ右腕の実力は突出していた。フォームも安定しており、甲子園を経てBIG3を形成する。3投手の輪に、虎視眈々と入ってきそうなのが東海大相模高の左腕・小笠原だ。昨夏の神奈川大会決勝で20奪三振をマークした右腕・吉田との2本柱だが、昨秋と今春と小笠原が背番号「1」を着けており、チーム内の信頼感が見て取れる。すでに県大会では140キロ中盤を計測しており、夏までには小笠原を加えたBIG4となっているかもしれない。

県岐阜商高・高橋純平



社会人の右腕5投手は春の段階で“合格ライン”


 高校生では4人(東海大菅生高・勝俣、桐生第一高・山田、作新学院高・朝山、日大三島高・小沢)の二刀流に注目している。山田を除く3人は現実的に、打者としての評価が高い。捕手は4人を挙げたが、例えば、ロッテの高卒3年目捕手・田村のレベルまであるかと言えば未知数。内野手は仙台育英・平沢がトップ評価だが。もう一つ特長がほしい。外野手は天理高・舩曵の足は大きな武器となり、関東一・オコエの打球への反応は先天的なセンスを感じる。

 次に大学生・・・

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