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大学時代、この変化球で日本一をつかみとった。ただタイミングを外すだけのチェンジアップではない。今秋ドラフト候補にリストアップされる左腕が決め球を語る。
取材・構成=滝川和臣 写真=大泉謙也

「落とす」「逃がす」、アレンジ自在の万能球


 修得するきっかけは、大学4年になる前に自分の中で軸になるボールをつくろうと考えたことでした。その時点で真っすぐ、カーブ、スライダーが僕の持ち球。チェンジアップもあるにはあったけれど、試合では使っていませんでした。そのチェンジアップをとことん磨こうと取り組みました。

 参考にしたのはインターネットやYouTubeです。巨人の杉内(俊哉)さんのチェンジアップのイメージを持って投げ始めたものの最初はうまくいかずに、2月のキャンプでチェンジアップだけで1日400球を投げ込み、試行錯誤の末にモノにしていきました。

 握り方は中指を浮かせて残り4本の指でボールを包むように握ります。変化としては2種類を投げ分けています。一つはフォークのように落とす球。このときは、立てている中指から抜くイメージで投げます。もう一つはスクリューのように右打者の外角に逃がす球。このとき意識するのは左手の右半分、つまり人さし指と親指を意識して、最後にグッと外側に回転をかけていきます。ポイントは縫い目にかけている人さし指でリリース時に引っかかるようにすること。いずれのボールも、腕の振りは真っすぐと同じです。

(前)中指を立て、親指、人さし指、薬指、小指の残り4本の指で均等に力を入れて、包み込むように握る


(左)手首を少し立てた状態で固定し腕を振ると、縦に落ちる軌道になる

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