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特集・次代のネオスター セ・リーグ編

今季頭角を現したブレーク前夜の男たち

 

今季、頭角を現した新時代の担い手候補。彼らの才能が開花するために、必要なものとは? 本誌が期待を込める17選手をピックアップ!

巨人・田口麗斗投手
強気と慎重さの狭間で…




 原監督からの痛烈なダメ出しは、2年目左腕の隠しようのないポテンシャルに期待をかけているからだろう。8月2日の中日戦(東京ドーム)にプロ8試合目の先発起用も、5回に2ランを浴びて降板。好投を見せながらの急変に、指揮官は「スタミナでしょうね。ランニングが足りないね」とバッサリ。実は7月26日の広島戦(マツダ広島)も6回に2ランを浴びての敗戦だった。

 4月11日のヤクルト戦(東京ドーム)で初登板初先発初勝利を挙げて以降、2勝止まり。打者に向かって行くように腕を振る強気の姿勢に加え、尾花二軍投手総合コーチが「球種が豊富。カウントも取れる」と語る成長もあるが、今、求められるのは強気に共存させる慎重さか。

PROFILE
たぐち・かずと●1995.9.14生まれ、広島県出身。171cm75kg。左投左打。広島新庄高から2014年ドラフト3位でプロ入り。巨人で2年目のシーズン

DeNA・砂田毅樹投手
度胸満点、腕の振りの良さが武器




 育成でスタートした今季、6月8日に支配下登録を勝ち取ると、6日後の日本ハム戦(14日、札幌ドーム)で先発に大抜てき。プロ初登板、初先発は負け投手になったものの、大谷翔平と投げ合い、5回1/3で自責点2の内容が評価された。150キロを超える剛速球があるわけではないが、真っすぐと緩急をつけた変化球で勝負する。どんな球種でも思い切りよく振られる左腕が打者に的を絞らせず、7月8日の広島戦(三次)では、育成出身では最年少記録となるうれしいプロ初勝利を飾った。

 今後、若き左腕に求められるのは長いイニングを投げるための、体力だ。これまでに最長イニングが7回。首脳陣は体力、精神の両面を鍛え、先発・完投できるサウスポーへの一本立ちを期待している。

PROFILE
すなだ・よしき●1995.7.20生まれ、北海道出身。179cm75kg。左投左打。明桜高から2014年育成ドラフト1位でDeNA入団。2015年6月に支配下選手登録

中日・遠藤一星内野手
貪欲さで急成長する次世代若竜




 7月から遊撃の定位置を勝ち取ったが、特に目立っているのが打撃面。主に一、三番に座っているように、左打者ながらセンターやレフト方向にも打ち返せる巧打力が持ち味だ。ドラフト7位ルーキーだが、中大-東京ガスを経て今年26歳。巨人・坂本らと同世代で、即戦力を期待されていた。しかし開幕前に外野手へのコンバートを検討され、4月にはファームの試合で右手首を骨折した。それでも他選手を観察することに時間を充て、マイナスをプラスに変える熱心さを持つ。

 得意のバッティングを生かして3割打者定着が期待されるが、課題はイージーミスや悪送球が目立つ守備。チームメートで同世代の堂上、亀澤らと切磋琢磨し、中日内野陣に新世代到来を告げる旗手となりたい。

PROFILE
えんどう・いっせい●1989.3.23生まれ、東京都出身。182cm78kg。右投左打。駒場学園高、中大、東京ガスを経て2015年ドラフト7位で中日入団

広島・鈴木誠也内野手
“CSの後悔”を胸につかんだ開幕スタメン




 阪神と戦った昨年のCSファーストステージ第2戦、「七番・右翼」で先発出場した鈴木誠也は0対0の7回一死満塁で打席を迎えた・・・

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