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特集・2015ドラフト総決算
オリックス3位・大城滉二 立教歴代No.1ヒットメーカー

 

文=岡本朋祐、写真=BBM

スカウトは「1年目からレギュラーも狙える」


 オリックス3位、大城滉二のアナウンスを聞いて、真っ先に思い浮かんだ顔が早川大輔スカウトだった。ちょうど1年前、神宮のネット裏で視察中に「今年で3年を終えるんですが、母校の後輩が出てきてくれるといいんですが……」と語っていた。15年の立大出身のNPB在籍者は楽天戸村健次のみ。大城は3年秋までに東京六大学通算94安打。早川スカウトの言葉は今思えば、大城に向けた激励メッセージだったのだ。

持ち前の負けじ魂で、プロの世界でも「挑戦」をテーマにまい進する決意だ



 今秋は明大・高山俊(阪神1位)が同大学の先輩・高田繁氏(現DeNA・GM)の持つ個人安打記録(127)を48年ぶりに更新し、最終的に131本まで数字を積み重ねた。大城は昨秋終了時点で100本だった高山と6本差。今春の開幕前には「4年秋を終えたときに、高山の上にいたい」と、ライバル心をむき出しにし、127安打の更新を目指した。

 だが、まさかのスランプに陥る。1年秋から3年秋まで5季連続3割の安打製造機が、春はわずか9安打の打率.200。高山(117)とは14本差と大きく水を空けられた。これまでは「難しくは考えません。来た球を打つだけ」と、始動を早くし、ボールを前でさばくシンプルなイメージも、進路に関わるラストイヤー。心と体にズレが生じた。

 しかし、立大の先輩である早川スカウトはリストから外さなかった。自身は俊足巧打の外野手として3球団で10年間プレー。

「素材的に指名に値する選手。足と守りがあるから代走・守備要員で入っていけるので、一軍でのチャンスも広がる。ウチには安達(了一)がいますが

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