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プレミア12総力特集ファイナル
検証・日韓戦 なぜ日本は逆転負けを喫したのか?

 

アジアのライバル・韓国との一戦は、やはり一筋縄ではいかない。開幕戦(11月8日、札幌ドーム)で5対0の勝利も、準決勝での敗戦で霞んでしまった。絶対に負けられない試合で9回に逆転を喫する悪夢。3対0とリードを保って最終回を迎えながら、なぜ、日本は屈辱にまみれることになったのか。

ポイント1
先発・大谷翔平の交代時期は正しかったのか?


序盤から150キロ台の直球を軸に、7回を被安打1の11奪三振と好投した大谷翔平。余力があるようには見えたが…



レギュラーシーズンの85球とはわけが違う

 先発を任された大谷翔平は、7回まで韓国打線をわずか1安打と寄せ付けず。最速160キロの直球に140キロ台のフォーク、曲がりの鋭いスライダーを織り交ぜて11奪三振、相手主砲の李大浩も「序盤から、大谷が良過ぎた」とお手上げ状態だった。

 この後、小久保裕紀監督は8回から則本昂大への継投を決断したが、これには「交代させるべきではなかった」の声が各方面から上がっている。この時点での球数は、85球。確かに、レギュラーシーズンであるならば完投ペース。さらに大谷降板後、9回に逆転を許しているのだから、交代を問題視するのも理解できる。

 しかし、大谷対韓国打線は今大会だけでも11月8日の開幕戦(札幌ドーム、6回2安打無失点10奪三振)と合わせて2試合目。7回、一番・鄭根宇に許した唯一の安打は高めに浮いた149キロ直球をとらえられており、「初回から飛ばしていた」大谷の球威が落ち始めていたことに加え、韓国打線もようやくアジャストし始めていたことを考えれば、交代は妥当といえる。85球とはいえ、レギュラーシーズンのように1試合をマネジメントした中でのそれと、負ければ終わりの状況下で、全力で投げ続けてのそれとは比べるまでもない。「投げ続けて抑えられていたかと言われたら、そういう自信が100%あるわけではない」。当の本人、大谷が最も冷静に状況を見つめていた。

ポイント2
7回、絶好の得点機になぜ追加点を奪えなかったのか?

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