週刊ベースボールONLINE

プレミア12総力特集ファイナル
プレミア12大会総括&2017WBCへ向けた課題

 

負けてはいけない地元・日本開催(台湾との共催)の第1回大会で、よもやの不覚をとった。小久保裕紀侍ジャパン代表監督を筆頭とする、若い代表チームの挑戦を総括する。

韓国に足元を…


 勝たなければいけない大会だった。MLBがメジャー40人枠に入る選手の派遣を見送り、多くはマイナー・リーガー(もしくはそれ以外の各国リーグに所属する選手)で構成されたチーム。投手では先発1番手、2番手には魅力があるものの、その数人以外は力が落ち、野手もパワーや身体能力には優れるが、総合力に欠ける。

 そんなチームを相手に、侍ジャパンは予想外の接戦を強いられながらも、打順を四番から六番に下げて重圧から解放された中田翔が「神懸かっていたというか、自分でも驚いている」と連夜の殊勲打を放つ活躍で、グループBを全勝で突破。接戦を勝ち抜くことで、チームの結束、連帯感は日に日に増していった。準々決勝のプエルトリコ戦(11月16日、台湾・桃園)もエース・前田健太を立てて9対3と快勝し、日本で開催される準決勝、決勝にコマを進めている。

 連夜の劇的勝利が影響しているのだろうか。この間、地上波で放送された試合中継の視聴率は軒並み好調で、19日の準決勝を前に、21日に行われる決勝(3位決定戦との通し)チケットもほぼ完売状態。プレミア12初代王者へ、機は熟していたのだが…。よもや、韓国に足元をすくわれようとは。

 戦前から同組の日本、韓国の2強は予想されていたことだった。その韓国を、8日の開幕戦(札幌ドーム)では5対0と退けており、確かな力量差がそこには存在していた。準決勝でも開幕同様、大谷翔平を先発させて必勝態勢で臨んだが、終盤の継投ミス、打線も前半3得点にとどまるなど、絶対に負けてはならない試合で、今大会初黒星。就任2年目の小久保監督を筆頭とする若いチームの、国際大会でのキャリアの浅さが、悪い方向に出てしまった。

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