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特集・2016年 栄光のドライチ
“ドライチ”が活躍するチームはどこ?セ・リーグ編

 

東京ヤクルトスワローズ(活躍度A)・1位は即戦力投手も成功例は少なく……


球団の思惑とは裏腹に、ここ10年で一番の成功は外れ外れ1位で獲得した野手の山田だった



 これまでの10年を見てみるとドライチはほぼ投手だ。唯一1位で投手を指名しなかったのは外れ1位で川上竜平を指名した12年。このときの1順目指名は現中日高橋周平(内野手)だった。結果的に見れば11年の山田哲人も野手だが、この年は1巡目で斎藤佑樹(日本ハム)、2順目で塩見貴洋(楽天)を外しているから、明らかに投手狙い。3巡目で山田をオリックスとの競合の末に獲得し、結果的には大成功となった。

 08年ドラフトの由規は高校生ながら即戦力と期待され1年目から一軍で登板を重ねると、3年目の10年には2ケタ勝利(12勝)、11年にはケガで離脱するまでに7勝し、チームの2位躍進に大きく貢献した。しかし右肩手術の影響で以降一軍登板はなく、今オフ育成契約に。

 14年ドラフトでは1巡目で大瀬良大地(広島)を外すも、2順目でソフトバンクとの競合の末、杉浦稔大を獲得。ここ2年はケガに苦しめられているが、今季は優勝争いの中で奮闘し、評価は変わらず高い。また、神宮を舞台に投げる関東の大学生への評価が高い。アマとプロで環境が大きく変わらないことも評価の要素となっているようだ。



読売ジャイアンツ(活躍度B)・指名方針はその時々、高卒成功例はわずか


高卒1年目から17試合を経験した岡本には、坂本勇人以来の成功例を期待したい



 常勝を義務付けられる球団だけに、即戦力を期待しての指名が大半を占める。FA&外国人補強ともリンクさせて考える必要があり、一貫した指名方針というよりも、その時々のチーム事情に応じ、必要なポジションを適切な人材で補う戦略をとっている。

 06〜08年の分離開催時代はその利点を生かし、06年の辻内崇伸、07年の堂上直倫(中日へ)、08年の佐藤由規(ヤクルトへ)と高校生No.1に果敢にチャレンジしたが、一括開催となって以降、特に近年は“ドラフトの目玉”には見向きもせず。14年は石川歩(ロッテへ)、今秋は桜井俊貴(立命大・投手)と堅実路線で面白みには欠ける・・・

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