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特集・2016 新背番号に込めた決意
球史に残る“ミスター”たちの背番号の系譜

 

現在進行形でミスターの称号を継承しているのは、ヤクルト山田哲人の「1」だけと言っていい。ただ、他球団でも決して軽視されてきたわけではない。永久欠番となった巨人の3、広島の8もあるし、阪神のように、複数のミスター番号がある球団もある。

 日本球界で最初に“ミスター”の称号がついたのは、ミスタータイガース、藤村富美男だ。強打のサードで、ショーマンとも呼ばれ、オーバーアクションも特徴の豪傑だった。そして、ミスターの称号を自らの代名詞(さらに愛称)にしたのが、巨人の長嶋茂雄

#3 長嶋茂雄[1958-1974]



 藤村同様、強打のサードで、太陽のように明るい男だった。以後チームを背負う強打者、特に三塁手に“ミスター”が冠せられる傾向が生まれたが、なかなか定着する選手はいなかった。しかも、長嶋の背番号3は引退後、永久欠番となり(監督時に復活)、阪神は藤村の10が永久欠番となったこともあり、背番号ではなく、「ミスタータイガース」の称号が継承され、村山実の11(永久欠番)、田淵幸一の22、掛布雅之の31と番号はバラバラだ。ミスター番号を継承するためには、その選手だけでなく、受け継いだ選手の活躍、継承のタイミング、さらには球団側の“覚悟”も必要となる。

#10 藤村富美男[1936-1958]



#11 村山実[1959-1972]



#22 田淵幸一[1969-1978]



#31 掛布雅之[1974-1988、2016-]



 ヤクルトの「1」ように長い期間、受け継がれるのは稀有な例と言える・・・

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